2003/ 8/12
(1)ランちゃんを
とよだ動物病院へ預けてから、出発です。11時半の新幹線に乗って小郡へ。前日まで天気が悪かったのですが、曇り空ながら、まずまずの天気で、一安心です。新幹線の中で昼食です。京都駅で売っている「天むす」はなかなかおいしいです。また、「あなご寿司」も大変おいしかった。約2時間半で到着すると、14時。秋芳洞まで防長バスで移動するのですが、待ち合わせが30分くらいありました。
駅の1階の、ベンチがポツポツと置いてある待合所で、白い大型犬がうろうろしていました。いろんな人のところへ行っては尻尾を振って何かもらえないかおねだりをしています。首輪はしていないのですが、首輪の跡がついています。毛並みもきれいなので、飼い犬だったことは明らかです。捨てられたんでしょうか?かわいそうに。
バスは少しひなびた普通の路線バスで、私達のほかに、5人くらいの一家族が乗っただけで、秋芳洞まで43分間、ほとんどノンストップで走りました。小郡の駅の周辺は、まったく人気がなく、シャッターのしまった商店や雑草がぼうぼうに生えたガソリンスタンドなど、ひどく寂れています。これから日本はどうなってしまうのだろう、と思わせる風景でした。
それでも、田んぼはきれいに整備されていて、山間のきれいな田園風景をいくつも過ぎると、秋芳洞のバスセンターに着きました。案内所で、訊いてみたら、荷物を預けると、ホテルまで運んでくれるそうで、軽装で、秋芳洞へ入ることができました。
(2)日曜日の午後遅くなので、
秋芳洞の入り口まで、まっすぐに続く商店街(みやげ物店)は、秋芳洞を見終わった団体が次から次へと、反対方向へ歩いていきます。お祭りのなごりなんでしょうか、頭上は赤い提灯がずらっと連なり、アーケードのようです。
途中、揚げ物を売っている屋台があって、フグの天ぷらを食べました。2本注文したのですが、おまけで3本くれました。大変美味で満足。
秋芳洞は入場料が大人1200円です。少々高い気もしますが、しかたないでしょう。中に電気を引いたり、掃除も大変そうだし、ね。
左と中央の写真が、秋芳洞の入り口前です。秋芳洞から流れ出ている稲川が渓谷のようで気持ちよかったです。雨が多かったせいか水量が豊かでした。工事中だったので、ちょっと風情を損なっていましたが。右は、入場券です。写真は暗くてシャッター速度が落ちていたせいか、大分ぶれていますが、ご勘弁ください。
(3)さあ、いよいよ秋芳洞の中です。
この写真は、入り口を振り返って撮った写真です。
ところで、私の家にはデジカメがないので、実際には、デジタルビデオをスチルカメラのモードで使って写真を撮っています。
一応フラッシュが焚けるようになっているのですが、フラッシュを持っていません。鍾乳洞の中はうまく撮れませんでした。
なんとか、形が判読できるものだけ並べておきます。ま、きれいな写真はあちこちに紹介されていますから、
そちらを見てください。って、まったく迫力が伝わらないなぁ。
本洞から、黒谷支洞を見てから、来た道を戻って、本洞の終点にあるエレベータで上って出ました。
全長1km程度の部分が公開されていて、たっぷり1時間ほど楽しめます。上の写真で紹介した
他にも「百枚皿」(暗すぎてぼんやりとしか写ってなかったので割愛しました)や、「くらげの滝登り」など
これでもか、というくらいの見所は圧巻です。
ところで、エレベータは
80mの深さがあるということです。そんじょそこらのビルのエレベータより高いエレベータです。
そんな深さまで掘ってエレベータを通すとは、想像できず、びっくりしました。そんなこともできるんですね。
石灰岩の台地だから出来たのでしょうか。それとも、フツーの技術なんでしょうか。
(4)入り口まで辿って帰ってもよいのですが、
実はエレベータで上がったところが秋吉台地の縁で、
その裏手には、宿泊したホテル、その名も秋芳ロイヤルホテルがあるのです。
ホテルへの数分の道は登りですが、誰も行きかわず寂しい限りで、ゴージャズなホテルを期待していた
家内と娘は、ホテルの姿が見えたときはがっかりした声をあげていました。
でも、中はきれいだし、食事も美味で豪華。夕食も、次の日の朝食も、食べきれないほどでした。風呂はすいていて、つかり放題。
パパーノは風呂はあまり好きではないのですが、次の日の朝風呂と合わせて3回も入ってしまいました。
部屋の窓からは秋吉台地を見ることができます。
近くに秋吉台の展望台があるので、17時すぎにちょっと散歩がてら行ってみました。天気があまりよくなかったのですが、
展望台からの景色は悪くありません。
明日は写真に見えている遊歩道を歩く予定です。
(5)パパーノが楽しみにしていたのは
満天の星でした。都会っ子の私は、子供のころ、冬の天気のよい日でせいぜい3等星くらいまでしか見ることがありません
でした。今住んでいる京都の空は少しきれいになってきたみたいで、冬のオリオン座はオリオン星雲まで見える
ようになってきました。でも、まだ、満天の星、手が届きそうな天の川、は見たことがないのです。
もし、晴れていれば見えるのでは、と期待していたのですが。あいにくの曇り空でした。
夜になってから、天気が回復してきました。でも、少し薄雲がかかった状態だったので
残念ながら満天の星とはいきませんでしたが、今までで一番たくさんの星が瞬いているのを見ることができました。
普段見ている星より大粒のような気がしたのは、きっと気のせいでしょうけど。
(6)翌日、
チェックアウトしてから、荷物はホテルに預け、秋吉台の散策に出かけました。空は晴れ、暑かったですが、風がさわやかで
気持ちよい天気でした。
展望台からの景色を見てください。
次の写真は遊歩道から見た景色です。
カルスト台地の語源を知っていますか?秋芳洞の入り口でもらったパンフレットによれば、
ユーゴスラビアにある有名な石灰岩地の地名だそうです。白い大きな岩がたくさん見えているのは「ラビエ」と呼ばれる
石灰岩柱です。
さらに登った若竹山、といっても小高い丘ですが、の頂上から見た景色を駄目押しに。
花の写真をいくつか載せましょう。
上の2種類は名前がわかりません。黄色いほうがマメ科だってことはわかるのですが。
下の左ですが、中央に写っている花はなんでしょう。青い小さな花が咲いている株もありました。下右はアザミですよね。
この夏休み中に図書館にでも行って調べる決心でいるのですが。誰か詳しい人教えてください。
他にオニユリ(ユリ科)が遠目にも鮮やかに、ポツリポツリと咲いていました。
右の写真、茎のまわりにラセンに並んで小さな紫色の花が咲いている
のは、ネジバナ(ラン科)です。
下はチョウの写真です。セセリチョウの一種だと思うのですが、すみません、図鑑を見てもわかりませんでした。
他にも沢山の昆虫や植物、景色を伝えたかったのですが、写真に撮ることが出来たのはほんの一部だけでした。
(7)展望台名物、
夏ミカンソフトクリームを食べて、秋吉台科学博物館を見てから、
ホテルの車で秋芳洞の入り口まで下ろしてもらいました。科学博物館は町立の小さい博物館ですが、シカの化石や、アンモナイト
やフズリナの化石など、なかなか面白かった。小さいので、余程丹念に見る気が無ければ、見るのにあまり時間がかかりません。
秋芳洞前のみやげ物店でお土産を一通り買ってから、昼食です。
「かっぱそば」というのが名物らしいので、食べてみました。鉄板の上に日本ソバが載っていて、その上に錦糸玉子、紅しょうが、
焼肉が載っています。ツユにつけて食べます。
鉄板で日本ソバを焼くとは珍しいですが、確かにおいしい。パリパリに焦げたソバもおいしいもんです。
ソバにうるさいパパーノも満足。
載っているカヤクの色合いは、秋吉台の春の行事山焼きの風景に見立てたものらしい。なるほど。
(8)ビーグル犬の母子
が、飼われていました。お母さんのお乳に群がってかわいいですね。
段ボールの裏側に、あぶれて、ふてくされている2匹もかわいい。今ごろ、ランちゃんはどうしているか、と少し
ホームシックになったところで、13時35分のバスに乗りました。今度は観光バス仕立てで、リクライニングシートでした
から、ゆっくりウツラウツラしながら、小郡へ。帰りもほとんど人は乗っていませんでしたが、
30前後くらいのラフな格好の2人組の男性が、「最近は、技術を広く公開するほうが、自社のみで抱え込むよりも、
ビジネス戦略として有利だ」というような話を、VHS vs. βなどの例を出しながら
議論していました。どこかのセミナーの泊り込み研修、といった風情です。少し離れたところに、ネクタイ姿の
中年の男性が無言で座っています。この人が引率者でしょう。秋芳洞でもそんな話を聞くとはね。
小郡の駅を最後に。
(8)ランちゃんは
とってもいい子だったそうです。外では、おとなしいので、助かります。京都駅に18時くらいについたので、
19時前には、家族3人で迎えに行きました。とよだ動物病院のホテルは、安心です。真心あふれる先生
とスタッフで、よく見てくれるし、仮に何かあっても病院なのでね。
それにしても小郡の駅の白い犬は、どうなったのでしょうか。帰りには見ませんでした。誰かにもらわれて
元気ならいいのだけれど。
これで、家族旅行レポートは終わりです。感想など、下のメールアドレスへ送ってくださいね。