パパーノなんなんでしょう

No.4
2003/3/17

But we, tramps like us,
Baby, we were born to run
(Bruce Springsteen,"Born to Run")

今回のなんなんでしょうは、日経サイエンス93年11月号「生と死と免疫」です。


アレルギー

(1)花粉症がひどいと昇進できない

という人事方針がある会社はほとんどないと思います。しかし、そうはいっても、ハードな開発の 現場では、病気がちでは務まらない気がします。ただし、これも本人の能力しだい、といってよく、 体調不良でしょっちゅう休んでもちゃんと仕事が進んでいる、そんな驚異的な人もなかにはいます。 私と同様に通信系の技術者で、タフでならしていた私の父は、部下が「風邪で休む」と電話してくると、「風邪くらいで休むな、 這ってでも来い!」と一喝していたそうで、きっと、それを楽しみにしていたに違いありません。 幸いなことに今のところ健康そのものの私は、会社でかなり長い時間を過ごしているわけですが、実際には、ボーっとしていたり、 雑談で同僚の邪魔をしている時間が大変長い、と自分でも、少々問題だな、と思っています。 米国人に比べて時間の使い方が下手、あるいは、単位時間あたりの生産性が低いと言われている、典型的な事例なわけです。 火曜日は必ず定時に帰るぞ、とか、一時期マイブームのように、無駄な時間の削減に力を入れたりしますが、 結局定着せずに、もとに戻ってしまいます。ポケッとしていたり、雑談にうつつを抜かすのは、 あふれかえった仕事を残された短い時間で処理するために、自分を追い込んで、集中力を極限まで高める究極の作戦だ、 なんて、あるわけないよね。

(2)でも、ひょっとすると

会議の途中に居眠りするとか、しょうもない書類の作成中に頭が痛いとか、実験室でボ−ッとしているとか、締め切りを 守らないとか、こういうのは、 化学物質過敏症かもしれません。他の職種の人には想像がつきにくいと思いますが、材料やプロセス開発の技術者は有機溶剤や 金属酸化物の粉体などを大量に使います。ピカピカのクリーンルームを縄張りとしている真空プロセス関連の技術者も、ひとたび、 装置がイカれたとなると、よろこびいさんで集まって、ああでもないこうでもない、と言いながらポンプをばらし、 アセトンを大量に使って配管を洗浄し、細かい金属の粉末がこびりついたチャンバー壁面をIPAなどで拭いたり、 硫酸や硝酸で部品を洗ったり、と結構、化学物質を使います。10人に1人はいるといわれている化学物質過敏症になって いてもおかしくはないわけです。建築関連業者の現場サイドや、意外と農業なども化学物質過敏症の場合はつらそうです。

(3)そういえば

私の家も新築したてのときは、特に屋根裏の物置がひどい状態で、はしごをよじ登って頭をつっこんだその瞬間 から息がつまり、目がチカチカして涙が出るという状態でした。今、子供が年中鼻をつまらせているのも、ひょっとしたら 家の化学物質が原因かもしれません。鼻炎の子は、勉強に集中しにくいので受験に不利だ、と言われていると思いますが、 実際、慢性鼻炎ぎみのうちの子供が勉強している様子を見るとそうも思えます。子供の中学受験等考えている人は、中古の家を買いましょう。また、 周囲に工場、スギ林等がないところを選びましょう。さらに、交通量の多い道路の近くもよくないです。ただ、塾などに通うのに 便利な場所でなければ、通塾の負担によって不利になるので、交通の便がよいところにしましょう。 また、むやみと改装改築を行う学校も考えものです。年度ごとに新しく化学物質を放出する場所ができ、 年度ごとに改装改築をめぐって学校と親が対立するので、子供がまきこまれます。古すぎる学校、また、新しすぎる学校、 も考えものです。家を買うときは、 あらかじめ学区を、このような観点からよく調査しておく必要があります。なぁんて、言ってたら、住むところがありません。
おっと、話が完全にずれてしまった。

(4)この間のフリーマーケットで

荷物を出し入れしたときにひどくホコリが出たせいか、それ以来、私も目がかゆく、 鼻水も出がちで、頭が重く、体がだるく、きびきびと動けない状態になっています。時節がら、 花粉症ではないかと疑うところですが、明確に花粉症だと診断されている同僚と、症状が連動してはいないので、 どうやら違うような気もします。健康と上に書きましたが、強い アレルギー体質の私は、年がら年中、少し環境が かわっただけで、くしゃみ・鼻水・せきが止まらないこともよくあり、まぁ、慣れっこといえば、慣れっこなんですが。 花粉症もアレルギーの一種ですし、私は、一年中花粉症であるともいえます。 今も右腕が痒くて、無意識のうちにかきむしっていたのか、ひじの内側が腫れ上がってしまいました。 ということで、繰り返しますが、私の仕事の能率が極度に悪い原因はアレルギー体質にあるわけで、決してグズなわけではないのだよ。

(5)時節がら

転勤とか、配置がえとか、テーマの再編などで落ち込んでいる人もいるかと思います。 技術者でも、とくに通信やパソコン関連の技術者は、開発スピードが求められているだけでなく、 それが成果に結びつくかどうか短期的に判断される傾向にあり、それまで打ち込んでいたテーマが急に中止になったり 新たにできた重点テーマに配置転換されたりします。自分はプロセス開発者だから数式アレルギーで..なんて 言ってられない時代です。でもね、違った分野に移っても成果を求め前向きに新しい技術に取り組みなさい、 しかも、勝つためにはそれぞれ世界で一流の強い専門技術をもちなさい、 ってなんか自己免疫疾患になりそうですよね。
え?その喩えがわからないって?
自己矛盾が原因で病気になるという点が似ているというだけです、ハイ。


ちょっと元気のない同僚をみかけたら、

あれ、化学物質過敏症ですか?

と訊きましょう。決して「異動ですか?」とか、「テーマかわったの?」なんて訊いてはいけませんよ。
今回はまとまりが全然ありませんでしたね。書き出しがイマイチで修正がききませんでした。なにせアレルギー体質なもんで..。


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