パパーノなんなんでしょう

No.21
2003/11/9

There's not much more that you can do.
Go on and get some rest.
(Paul Simon, "Think Too Much (b)")

今回のなんなんでしょうは、
The Authoritative Minesweeper
The Intermediate Hall of Fame
です。


アイディア募集中

(1)事業場の人から

見ると、私達の研究所には「おかしい」と思うことがたくさんあるらしく、コーヒーやお茶などを 自分の机で飲める、ということもその一つらしいです。最近、利益を上げる ために、ムダを徹底的になくそう、と血の出るような努力している事業場からしてみれば、 自分たちが払う本部費という税金を使って、なにやら研究している人たちが ムダをムダとも思わない、という姿勢について、大変ケシカラン、と思うのも無理はありません。
この間、聞いた話では、机も無くしてしまって、会議から事務からすべて立ってする、という事業場 まであるそうです。 当然、お茶やコーヒーの類は休憩室のみで可能であり、決められた休憩時間しか喫食喫茶できない、という ことになっているわけです。ラインの人から見れば、そんなことは「あったりまえのこんこんちきよ」って いうことでしょうけれど、考えることが商売の私達にはそれはちょっとキビシイ。
頭を活性化させるためには、いつでも、カフェインを摂取できるようにコーヒーを飲める環境が 必要です。そして、特許なんか書いていて、どうしても煮詰まってしまった緊急事態のために 生ビールやウイスキーなども飲めること が望ましい。 喫煙室があって、そこで長時間たむろしてダベっている人がいるのに、 ショットバーがないというのは不合理だ、と常々主張しているのですが、残念ながら 賛同してくれる人はほとんどいません。

(2)マインスイーパ

ってゲームがWindowsに付属していますが、結構私は好きです。これは 機密情報なのですが、私の所属している研究所の 中で私のテリトリーに置いてあるパソコンというパソコンのマインスイーパには 私の作ったハイスコアが記録されています。だいたい、初級2秒、中級43秒、上級で180秒 といったところで、それほど凄みのある数字ではないのですが、まぁ、あまり他にやる人 もいないからでしょう。 所員の中で上級で100秒を常に切る人がいるという噂も 聞いたことがあります。実際、 The Authoritative Minesweeperによれば 世界記録は初級1秒、中級10秒、上級で43秒、ということなので、世界レベルにはほど遠い数字です。 初級2秒は頑張って繰り返していればそのうち訪れます。しかし、1秒っていうのはねぇ。だいぶ前に調べたときは 別のホームページで初級2秒が世界最高だったので、「俺にも”世界で一番の何か”があった」と ホコリに思っていたのですが、残念でした。

(3)仕事の品質

を高めるためには、休み時間にゲームくらいしてもいいやんか、ということで、昼休みなど ソリティアなんかをやっている人も2〜3人います。ただ、世知辛い世の中になってきた今日このごろ、 めったなことをしていると、リストラもされかねません。マインスイーパに夢中になってしまった クリエイティブかつ優秀なソフトウエア技術者がリストラされると、マイクロソフトの思うツボなのです。
パパーノは単純なゲームが好きで、テトリスなんかも大好きです。ケータイで一生懸命やっている人も よく見かけます。テトリスは旧ソ連でつくられたゲームですが、アメリカの技術者を 夢中にさせて技術開発等を遅らせるために開発された、と聞いたことがあります。 パパーノは会社で若手技術者にこの話を何べんもしており、きっと、「またこの話かよ」と思われている のに決まっているのですが、実は口からでまかせです。 テトリスは1985年にロシアでテトリスアレクシー・パジトノフ、ドゥミトリ・パブロフスキーとバディム・ジェラシモフ の3人が、売って儲けるために開発したものらしいですが、「テトリスは世界的にヒットしたが、膨大な利益を得たのは当時のソビエト連邦だけで、バディムさんが得た金額はたったの500ドルだった」そうです。(KYODO NEWS, 「次世代のハイテク小児科医」 鳥井 良二、http://news.kyodo.co.jp/kikaku/mit/mit02.html, 1999)単純に外貨稼ぎ のためだったのでしょう。

(4)日本では

セガがアメリカ経由でライセンスを受けてゲームセンターでリリースしたのが最初です。 一方、家庭用ゲーム機には 任天堂がライセンスをロシアから直接買って、ファミコンでリリースしたということで、セガは 開発をしていた家庭用ゲーム機のソフトを日本で売ることができなくなってしまったらしい。 セガのシェア拡大を、どんな手を使ってでもなんとか阻止しようと、任天堂の執念かもしれません。 開発競争はどの世界でも厳しい。やっぱりゲームにうつつを抜かしている場合ではありません。 そんなヒマがあったら、他社を少しでも引っ掛ける特許でも書け、ということになるのでしょうが、 そういえば、この間、知財部門のGMから「今年度中に30件、来年度中に100件、という勢いで 特許を出す、と力強く宣言してほしい」と言われました。
「こんな出願までしちまって、もう、俺は街を歩くこともできない」というくらいまで 出せ、とのことです。ま、軽くビールでも飲みながら、マインスイーパでもやって、それから、 四条河原町をぶらぶらしながらアイディアを練るとするか。

(5)大ブームだった「たまごっち」

はバンダイの女性社員が表参道を歩いているときに思いついた、と聞いたことがあったように 思ったのですが、実は違うらしい。出願されている特許と実用新案を調べると、(株)バンダイと共同出願 で(株)ウイズという会社が権利者になっていて、発明者は(株)ウイズの社長の横井昭裕氏となっています。 (登録実用新案第3043561号、特許出願平9−157953)ちなみに、この特許は 審査請求はされたものの最終は拒絶で確定しています。おそらくカシオがそれ以前に育成ゲームを 特許出願し、実用新案も登録されているからでしょう。(登録実用新案第3044485号、特許出願平9−71967)もっとも、それ以前から育成シミュレーション系のゲームは あったらしく、基本特許ははっきりしないようです。上記の公開特許、実用新案の内容を 確かめたい方は「お友達リンク」にリンクしてある、特許庁電子図書館で調べてみてください。
横井氏の第7回「発明の日」記念講演会(平成14年4月18日)を見るとそのへんの事情がはっきり書いてありますが この講演記録はなかなか、参考になる内容です。みなさん、特に若手の技術者、その中でも特に特許とかアイディアとかで悩んでいる技術者は是非、読みましょう。 面白いところを引用しようと思ったら、全文引用になってしまうので、それはまずいので、一節だけ引用して おきます。
「ちなみに私の知り合いにフジテレビの元編成部長がいるんです。フジテレビに入社したときに企画百本ノックというのをやられたそうなんです。1週間のうちに、とにかくテレビの番組を百本考えろというわけです。とにかく何見ても考えなくちゃいけない。最初すごく苦労したというんです。1日1本もアイデアがでなかった。ところがどんどんやっていくと、最後には何か記事を見た瞬間に3つか4つ企画のアイデアが出るようなったというわけです。やはり訓練なんです。・・・・<略>・・・私は基本的なノウハウはいろいろあると思うんですけれども、まずそれを覚えて、あとはそれにしたがって訓練することです。だれでもアイデアマンになれるというのが私の持論なわけでございます。」
なお、上記講演会のページは日本弁理士会のコンテンツです。


歩きながら考えるといいアイディアが浮かぶと言いますし、トイレの中とか、バスに乗るときとか、 事例はいろいろあるようです。パパーノは新幹線の中で結構いいアイディアが浮かびます。 急がば回れ、待てば海路の日和あり、

明日から真剣に考えるとするか

なんて言っているうちに、すぐに期末が来たりするんだろうなぁ。パパーノ自身も まだまだ訓練が足りない。今、私がうろうろ歩き回って考えている ことといえば、太り気味のランちゃんのダイエット法です。アイディア募集中。


4コママンガ<ハムとラン> とキャラのページ
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