パパーノなんなんでしょう

No.29
2004/ 1/21

Lord, this country's changed so fast.
The future is the present; the present's in the past.
(Paul Simon, "God Bless The Absentee")

今回のなんなんでしょうは、
シェ・ミカワのホームページへようこそ
です。


スタイルを大切に

(1)仕事のスタイルは

いろいろありますが、私の所属する研究所のかなりの人は実験データの整理やレポートの執筆なども、 実験室でしているようです。 10年選手ともなると、導入した設備についてきたハイエンドのPCと大型高解像度LCDディスプレイを、 自分がナワバリにしている実験室の片隅に並べて、計測器やいくつかの実験装置、キャビネットなど でカベをつくり、大学の研究室のような自分の城を作っているのです。
オフィスでは、電話もかかってくるし、上司の目は気になるし、「緊急で資料作って」 と頼まれそうだし、気になる女性社員が出入りするたびにドキドキするし、 集中して仕事ができない、というのが主な理由なのでしょうか。他に、贅沢なPCを使っていること がバレるのが厭だ、マインスイーパが自由にできない、Jリーグの結果が気になる、 などの理由もあるようです。
そんな自分の城で仕事をしていると、自然に姿勢はだらしなくなり、椅子から落ちそうなくらい お尻をずらして、背もたれも壊れそうなくらいに背中を預けて、ビールとフリッツ なんかが手元にあれば 最高、なんてことはありませんが、若手技術者に対する悪い見本ではありますね。
姿勢が悪いと 背骨が曲がってしまいますよ。

(2)私は

断然、オフィス派で、必要なものを自分の手元に置いておいて、なるべく、研究所内を 走らなくてもいいようにしたいスタイルです。 数年前、熱応力解析をする必要がありました。CAD室でオペレートすればよさそうなものですが、 当時使っていたThinkPadに無理やりLinuxをインストール(注1)し、リモートで オペレートしました。S-VGA(800×600)の画面では、狭くて使いにくかったのですが、 まだLinuxが珍しい時代だったので、「どうだい、俺のマシンで Xが動いているんだぜ(注2)」と、同僚に見せびらかして、妙に得意でした。
最近は、デスクトップのパソコンを2台使って仕事をしています。机の左右両端に、 DELLのパソコンと エプソンダイレクトのパソコンとが置いてあって、コレガ の切り替え機でキーボードと マウス、ディスプレイを切り替えて使っているのです。あれ、便利ですねぇ。 Ctrlキーを2回連続して叩くと、切り替わるのですよ。エプソンダイレクトのほうは、Linuxがインストールして あり、UNIXワークステーションにリモートで入ってシミュレーションを できるようにしてあります。DELLのほうは、通常の事務の他、データの整理レポート作成等、 そしてWindowsベースのシミュレーションもします。有限要素法による解析もするので、 CPUはP4-2.6GHz、メモリを贅沢に1Gバイト積んでいます。本当は10Gバイトほどほしいのですが。
バックグランドで自作のシミュレーションソフトが走っているときは、 CPUのパワーを強制的に100%持っていくので、メーラーさえも重く 一般事務も苦しいのですが、 実験ばっかりしていてメールのチェック にしか使わないような一日は、

ベンツでタバコを買いに行ってくるぜ

てなもんで、ほんとに贅沢な気分に浸れます。

(3)まったく話はかわりますが、

ベルギーの修道院ビールを沢山頂きました。今、ヒューガルデン白ビールを飲んでいます。グレープフルーツ ジュースのような薄い黄色で、濁った、泡のきめが細かいビールです。あまりコクはなく、 果実の香りがほのかにして、さわやかな味、といったらいいでしょうか。 原材料を見ると、麦芽、小麦、ホップ、の他、オレンジピール、コリアンダーとあります。 また、酵母が入っているので、適正な温度で置いておけば、さらにおいしくなる、と聞いたことがあります。 他にも「シメイ・ビール」3種類 、「禁断の果実」などが同梱されていました。
こんなに沢山のベルギービールを私にくれた方は、もともと、奥さんの弟さんから 頂いたらしいのですが、二人とも好みに合わずとても飲めない、ということで 私に譲ってくれたのです。最初、「紫明ビール」と言っているのかと思って、 はて、京都にそんな地ビールがあったっけ、と首を傾げていた(注3)のですが、 ベルギーのビールだと聞いて、なるほど、と大喜びで頂いてきたのです。
こんなことを書いているうちに、ヒューガルデンがあいたので、 シメイを飲みます。う〜ん、うまい。
でも、確かにこの味は好き嫌い出るだろうなぁ。

(4)ベルギーの

公用語は、フランス語とフラマン語です。おととし(2002年)、当時一緒に仕事を していた若手社員のF君に「フラマン語ってなんですか?」と訊かれたので
「となりのフランスで使っているフランス語ってラテン語の系列だよね。 もうひとつこの地方に同じ系列のロマン語っていうの があったんだよ。で、1500年ころまでにこの二つのことばが交じり合って できたのが、フラマン語さ。」
と説明したら、ふ〜ん、そうなんですか、と感心しきりでした。
もちろん、口からでまかせです。真剣に信じそうだったので、あわてて 否定しなければなりませんでした。上司は常に正しいとは 限りません。おかしい、と思うことはキチンと質問して 納得するまでディスカッションをすることが大切です。
それはさておき、ワッフルは一時期大変流行ったベルギー料理ですが、他にも、 ムール貝ワイン蒸しもあります。さらに、ベルギーの代表的な料理といえば、 (1)にも書いた「フリッツ」というフライドポテトがあります。 あんな風にカラっと色よく揚げるにはどうしたらいいんだろう、と思っていたら、 作り方を見つけました( 家庭でできる簡単なベルギー料理)。高い温度の油で改めて揚げるのですね。 今度、作ってみようかな。美味しそうだけど、カロリーも高そうです。マヨネーズをつけて 食べるわけだし。
で、結婚以来少し太り気味の私は、スタイルを気にして、最近シットアップを しているのですが、朝にシットアップをやりすぎると、しんどくて仕事をする姿勢が 悪くなるときがあります。でも、一向にお腹がへっこむ気配がありません。

(5)閑話休題

基礎的な研究をしている研究所では、オフィスそのものが、大学の研究所のような 雰囲気で、机の上は立ったときの目の高さまで本棚をしつらえてあり、ぎっしりと学会誌や論文のコピーが立てて 並べられ、お気に入りのフィギュアやマスコット等が置いてあったりして、 楽しそうな雰囲気をかもしだしています。 情報セキュリティについてそれほど厳しくなかった時代には、パソコンの画面には、書きかけの特許の ファイルが開きっぱなしになっていて、実験の合間の少しの時間も惜しんで特許を書いているぞ、 と主張していることがしばしばでした。
最近は、スクリーンセイバーをONにすることが規定されたため、スクリーンセイバー を使って自己主張し、お互いにはりあって、どんどん華美で派手なスクリーンセイバー を使うようにエスカレートしてしまい、研究所の運営会議で問題になった、てなことはありません。
そういえば、昔、私は会社の制服のボタンをキチンと閉めず、しかも、赤やピンクのTシャツを着ていたので 運営会議で問題になったことがありました。大分説教されて止めましたが、「別に個性は否定せぇへん。 いろんなスタイルがあってもええ。でもな、身なりに個性を発揮しなくてもいいんや。 仕事の中身で個性を発揮してほしいんや。そやろ?」 と聞いて、ああ、なるほど、と納得した覚えがあります。


ベルギーのすぐ近くのドイツからお客様が来られ、ディスカッションをしたのですが、 ドクター相手に、まったく英語がしゃべれずに、とても恥ずかしい思いをしました。 毎日早く帰って英語の勉強をしよう、と決心しました。でも。

1000アクセスも超えたことだし

まぁ、とりあえずは、もう一杯シメイを飲んで、フィンランディアを飲んで、 それから、このページの更新をして、寝るとするか、明日も早いし。
そんなわけで、これから「パパーノなんなんでしょう」は英語版も作ります、なんて、 無謀なことはやめておこう。
寝る時間がほんとになくなる。


4コママンガ<ハムとラン> とキャラのページ
(c)Shimamura,T
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注1)当時、Linux

のインストールは結構大変でした。解説本についていたSlackwareをインストールしたのですが、 中村君に手伝ってもらって、 それでも、Xサーバーがちゃんと動きませんでした。
インターネット上でThinkPad535用のXF86Configの設定を探しても、535は日本仕様なので、なかなか 見つかりません。近そうなモデル用の設定を片端から参考にして、1週間後に、 やっと、X-Windowが起動できました。
仕事ですか?その間すべて止めました。あぁ、あの頃は若かったなぁ。

なお、

改めて今日調べてみたらMy Walking Linux HomePageにノートPC用のXF86Configのコレクションがありました。これは詳しい。

注2)なんのため

のLinuxって、このような自己満足のため、でしょう。

注3)京都に

紫明通りという通りがあるのです。