パパーノなんなんでしょう

No.48
2004/ 8/12

Maybe some Christmas, if I'm sick and alone
He will look up my number, call me on the phone
(Paul Simon, "Ace in The Hole")

今回のなんなんでしょうは、
科学のおみせ 1・2 リカchan
です。


やっぱりスポーツ

(1)私の会社の夏休みは

7日からです。 休みは16日までですが、休み明けに待っている仕事のことを考えると、 おちおち休んでられないという人もいることでしょう。
私も、積み残した仕事をするために、何日か出勤しなければいけなかったのですが、 夏休みの宿題を休みの最後になって慌ててやっていた小学生のころから、まったく成長の あとが見られず、結局、サボって、家でゴロゴロしています。
夏休みの宿題といえば、ハムの自由研究のネタがなにかないのか、というママの悲痛な声が 日増しに強くなっているのですが、困ったことに私にはまったくアイディアがありません。 ハムはいたってノンキにしていますが、これは私に似たのでしょう。
小学生のころ、優秀な自由研究の事例を読んだことがあります。それは、なぜイカを焼くと 丸くまるまるってしまうのか、というテーマで、結論は、イカの切り身の、皮の側と内臓の側とで 組織が違っているため、熱膨張の仕方が違っていて丸まってしまう、ということでした。 片側は縦横に繊維が入っていて縦横ともに膨張が小さいのですが、反対側は縦のみに繊維が入っていて、 焼くと、横方向には伸びたい放題伸びるので、くるっと丸まる、そんな理屈だったと思います。 (記憶が怪しいので信用しないように)
実験の詳細や論理展開などはまったく記憶にないのですが、途中で行き詰った研究者(?)が 焼いたイカを悩みながら食べている挿絵を憶えています。
なんだか、カリカリとパリッと焼けている感じで美味しそうだったんですよ。(注1)

(2)みなさん、短い夏休みは

リフレッシュできましたか?緑に囲まれた実家に帰ってのんびりした人、 墓参りした人、ダイビングに行った人、やっぱり仕事で出勤を余儀なくされている人、いろいろ いるかと思うのですが、私は、というと、ひさびさに何もしない、どこにも行かない夏休みになりました。 去年の夏は、会社に出勤して泣きながら仕事をしたり、家族で秋吉台へ行ったり、ハムをプールへ連れて行ったり、 と盛りだくさんだったのですが、今年は、ハムが塾の夏期講習で、お盆の3日間以外は毎日一日中 (注2)いませんし、また、塾からの請求書を見ると、とてもじゃないけど、どこかへ 遊びに行くこともできません。
8日に会社へ行って、少し遣り残した仕事をしたのですが、どうも、ここのところ飲みすぎのせいか、 ちょっと体調が悪い感じだったので、後はもう、ゆっくり休むことに決めてしまい、 しかし、家にいても、何もすることがなく、ゴロゴロとしているうちに、 むむ、これって、退職後の自分の姿か?と思い、少しこころおだやかではありませんでした。
8日、9日、と無闇と暑く、蒸していたのですが、大気が不安定で嵐のような、雷を伴ったにわか雨が 降ったりして、それも原因だったのでしょうか、体もシャキッとしないまま、本当に、またまた気持ちまで落ち込んでいました。

(3)ところが、11日から

急に、湿度が低く、カラっとした天気になりました。確かに昼間、暑いのですが、 木陰に入ると涼しく、さわやかな暑さです。
午前中、自転車で修学院離宮のほうまで足を伸ばし、赤山禅院へお参りしてきました。
叡山電鉄の修学院駅から徒歩なら15分くらいか、大分、 比叡山のほうに向かって、 坂道を登らなければいけません。
私が思うには、京都で最も静かなお寺です。
今時分では、小さな門 から、緑の木々が参道を覆い、 俗世をはなれたまさに別世界です。 護摩木を焚く日を除けば、参拝客もほとんどないので、心静かに別世界を堪能できます。
苦しいとき、迷ったとき、追い込まれたとき、私はここに来ます。神頼み、というわけでなく、 手を合わせて自分の内面と向き合うのです。
砂利の道を歩くと、ハンミョウ が足元から飛び立ち、前のほうへ着地します。人の前を道路に沿って飛ぶので、昔から「みちおしえ」 と呼ばれている虫です。私を未来へと導いてくれる、そんな気になるタイムリーな虫をみつけたわけです。

(4)いくつかの社を

お参りし、最後の不動明王を祭ってある社 で線香をあげときました。すると、物陰から、にょろ、っとでっかいカナヘビが出てきました。そして、 見たことのないタテハチョウの一種が目の前に止まり、また、どこかへ飛んでいきました。
その後、また、俗世間に下りて、西のほうへずっと 自転車を走らせ、上賀茂神社まで足をのばし、さらに鴨川の河川敷を植物園を横目に南へ走りました。
喉が渇いたので下鴨神社の木陰でビールでも飲もう、と思ったら、 古本市をやっていました。
京都にある古本屋が集まって店を出しているのですが、 こんな感じです。 なかには、こんな映画のポスターを扱っている店 もあり、3000円くらいからですが、写真の中央に見えている ゴジラのポスターは15000円もの値段がついていました。
さすがにYahooの無料モデム配布はありませんでしたが、やっぱりあった、 メロンパンの店
全行程で3時間ほど、さわやかな汗をかき、なんだかとってもすっきりしました。
途中で無料で使用できるテニスの壁うち用コートもみつけ、とってもラッキー。

(5)この休みの間、

スポーツも今シーズンのキーポイントになるような 熱戦が相次ぎました。私が敬愛する落合監督率いるドラゴンズがジャイアンツ に2勝1敗と勝ち越しました。残り試合ドラゴンズが45でジャイアンツが38なので7試合多く 残しています。しかも、負け数がジャイアンツよりも7試合少ないので断然有利 ですね。だって、38試合を同じ勝敗で終えたとすると、ドラゴンズは7試合のうち1試合勝てば、 優勝ですからね。
それにしても、ジャイアンツもチーム打率は4位、ドラゴンズは5位。本塁打はジャイアンツは なんと202本、ドラゴンズはなんと80本。ジャイアンツの得点は578点、失点は517点で 得失点差はなんと61点。ドラゴンズは得点:433点、失点:405点で得失点差が 28点。なんでこんなに1位と2位の差が開くのだろうという数値です。ちなみに、 特筆すべきはスワローズの得点:408点、失点:479点で得失点差が-71点。 これで、3位って、なにかの間違いじゃないかと思うような成績です。 野球、って案外、難しいもんですねぇ。
この辺をテーマに自由研究、−なんて、ちょっと高度すぎるか。ちなみに、現象的には、 ドラゴンズはカープとベイスターズをカモにしている ぶんの貯金で、ジャイアンツはスワローズ、カープをカモにしているものの タイガースで大きく負け越しているところが痛いといったところです。
(データは8月12日現在・最新情報は こちら
海の向こうではイチローがグングン打率を上げているし、松井秀も調子が上がっています。そうか と思えば大魔神引退、など、ここに詳しく書けばきりがないほどに色々なことがありました。 そして、アテネオリンピックも始まります。 つい、昨日、女子サッカーが強豪スウェーデンに勝ちました。 川上選手の運動量が 目立ってましたが、山岸選手他、なかなかテクニックもあるようで、相手の足の 間にパスを通す場面が何度も見られました。スウェーデンの選手は結構、 大きい体にものをいわせて腕ひっぱたり、背後から倒したり、ファールが多かったし、 後半は割合攻め込まれていましたから、少しヒヤヒヤしました。
閑話休題、「なでしこジャパン」ってなんだか、イマイチのネーミングだと思うのですが、 みなさん、しっくりきます?(注3)


それにしても、どこの小学生が、レモンに亜鉛板と銅板をさしたら電気がつくかな〜?って自発的に 思いつくんでしょう。 テーマ選定からしてこれですから。道具だって場合によっては専門店で買って こなけりゃできないし、お膳立てから、そして実作業まで手伝ってやってたら、 いったい誰の自由研究だか、わかりません。
まるで、上司が手を入れすぎて

誰を評価しているのかわからない

研修の発表のようですね。


4コママンガ<ハムとラン> とキャラのページ
(c)Shimamura,T
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注1)小学生のくせに

そんな素晴らしい研究が自力で遂行できるのか、と今でも非常に疑問です。 私は、その事例に刺激をうけ、「カブトムシは色盲か?」などと無茶なテーマを設定し、 表紙だけ作って、結局何もせずに夏が過ぎてしまい、結局、 造成中の丘陵地の土がむき出しになった斜面にのぼり、転がっている 石の中から、貝の化石をいくつか見つけ、それをダンボール箱の中に並べて、 「化石の研究」と称して提出したのでした。他の学年のときに何をしたのか、 まったく憶えていません。
近所の建築中の家で、木の切れ端を拾ってきては、平たい板に 小さなほぼ立方体の木を釘でうちつけ、「空母」と称して遊んでいたことを考えると、 まったく創意工夫のかけらも見られませんから、夏休みに満足な工作や自由研究を したとは思えません。

そこで

「小学生の自由研究5・6年生」(須田孫七監修、成美堂出版、2003年)を買ってきました。 実験、観察、ゲーム、サイエンス、アイディアのカテゴリーに分けられ、それぞれ5〜11テーマ 紹介されています。実験編では「酸素をつくろう」というテーマが最初で、 ダイコンおろしに酸素系漂白剤をかけると酸素が出る、という実験です。次が「人体模型をつくろう」 大きな紙に自分自身の輪郭をマジックなどで描き、その中に、紙粘土で内臓を ひとつづつ作っていくのです。
「ポイント:小腸は身長の約4倍の長さがあるよ。紙ねん土を細くのばしたら、かわかないうちに 体の上でまいていこう。」
・・・・・
「図鑑で正確な形を調べてつくろう」ったって立体模型でも手元になけりゃ無理だよ。
びっくりしたのが「月を調べよう」です。見る時間によって月の大きさが変わるので調べよう、 というのですが、ほんまかいな、と思ってちょっと調べてみたら、確かに、 月と地球の距離は近いときは35万6400km,遠いときは40万6700kmであり、 10%以上も差があるので、近いときと遠いときとで、だいぶみかけの大きさが違うようです。 (月世界への招待から、月の知識->月の大きさを参照)
思ったとおり、一晩というような短い時間の間では大きさは変わりませんが、 地平線近くの月は、空気の屈折の影響で、 太陽と同じで、楕円形に見えたり、少し大きく見えます。
うん、勉強になったね。

他に

自由研究のネタを探している人は、
史上最強!夏休みの宿題お助けサイト!
あたりも役に立つのでは。
子供の夏休みの宿題と、お父さんがどう取り組むべきか、その見本は、
父の魂33「ボクの夏休み」
あたりが私の駄文よりも、うまく書いてあります。ご参考までに。

注2)なんと

朝、8時45分には家を出て、夜9時まで塾に行っているのです。びっくりしますよ、ほんと。

注3)しっくりする人しない人

アンケートフォームを作って、アンケートをとり、年齢、職業、性別、と分析すれば、 立派な自由研究になるかも、って、なんでも、自由研究のテーマにどうだろう、と 現実味がないものまで考えてしまいそうです。しばらくはマイブーム?