パパーノなんなんでしょう

No.49
2004/ 9/ 5

I said, "Who am I to blow against the wind?"
I know what I know.
I'll sing what I said.
We come and we go.
It's a thing that I keep in the back of my head.
(Paul Simon, "I know what I know")

今回のなんなんでしょうは、
新入社員100Links
です。


夏の終わりに

(1)早いもので、

もう上期の終わりが近付いてきました。滑り出しは上々だったのですが、 いつものとおり、目標が高すぎるのか、リソースの見積もりが甘すぎたのか、 読みが甘かったのか、どのテーマについても目標をクリアすることが難しい状況になってきました。 これから、期末まで、なんとかしたいところですが、どうなることやら。
そんな中、今年も新入社員が配属されました。朝会での挨拶を聞くと、みんなかなりしっかりしている ようで、これからが期待できます。また、私のプロジェクトには東京の某大学からの実習生が来て、この 2週間、仕事をしてくれました。大学で近い仕事をしているだけあって、 私の所属するチームに雰囲気もまったく違和感なく、 短い実習期間の間にちゃんと結果も出してくれて、将来有望です。
こうして、フレッシュな人材を見るにつけ、そういえば私も配属3年目になるのかぁ、 などと感慨深い思いでいる人も いることでしょう。

(2)これまでは、

自信を持って
「大学でやっていたことが、そのまま会社の仕事になる人は、 ほとんどいないんだぜ」
と言えましたが、最近は、企業のほうも、上述したような実習生の制度などで、 なるべく、優秀な人を適所に採用できるような努力をしていて、むしろ、 大学でやっていたこととつながりのある仕事をしている人のほうが多くなっているかも知れません。
でも、入る人あれば出る人もあり。今から何年かたって、どこの事業所でどんな仕事をしているか、 誰にもわかりません。本人にわからないだけでありません。私自身も、チームリーダも、研究所長も、 取締役も、社長でさえ、どうなるかわからないのです。
「所長、なんで、A君が異動する計画になっているんですか?どう考えたってA君抜きでプロジェクトの 運営なんてできませんよ。」
「それが、私が来る前からもう決まってたんだよ、どうしようもないんだ。」
「いったい、誰がどう決めたんですか?」
「わからないんだ。まったく戦略がないと言わざるを得ないんだけど、これを変更する ためにはしっかりした戦略が問われるんだ。」
「・・・」

(3)お盆もすぎると

朝晩はだいぶ涼しくなり、秋雨前線が下りてきて天気が不安定だったり、台風が来たり、 今年の夏は特に厳しい暑さだったので、夏の終わりも感慨ひとしおです。アテネオリンピックや 野球などのスポーツの話題も盛りだくさんでしたし、あっという間に去っていったような気が します。
スポーツをテレビで観戦していて、いつも思うことは、私の目では、大事なところがほとんど見れていない という事実です。
ちょっと前の話ですが、レアルマドリードと東京ヴェルディの試合で、最初のレアルの 得点シーン、ジダンのシュートを見たとき、「おお、ふりむきざまに凄いシュートだ。」 とカンゲキしました。そのすぐ後、そのシーンがスローモーションでリプレイされたのですが、 フェイントなど細かい足ワザがいくつも入っていて、本当の凄さは私にはまったく見えていなかった ことが判明しました。多分、サッカー場で間近で見ていたら一生その凄さがわからないまま だったことでしょう。
そういえば、高校の体育の剣道で、順番なので仕方なく審判をするはめになりました。ちゃんと打ち込めたのかどうか、 私にはまったく判断がつかないので、メチャメチャな審判になってしまい、 剣道場は怒号の嵐に包まれたのでした。
導体磁力、じゃなかった動体視力が悪いのですね。

(4)昨日、今日は

午前中にテニスの壁打ちをしに行ってきました。前回のパパーノで書きましたが、 夏休みに市内をサイクリングしている ときに偶然見つけた 場所です。見つけたすぐ次の日に早速遊んだところ、腰をひねって傷めてしまい、 2週間ほど大変な目にあいました。今回はちゃんとストレッチを入念にしてから、スイートスポットで ボールをとらえることと、体重移動を意識しながら45分ほど途中で休憩を入れて練習しました。
まわりを見ると若い人も年配の人も、ブンブン振り回して威力のある球を打っています。
私は中学校の時に、ちょっとかじっただけで、それほど上手くはないので、 少々恥ずかしいのですが、いい汗を流しました。ファーストサーブの練習もしたのですが、 依然としてヘタクソなものの、昔よりむしろ上手くなっていて、少し驚いています。
この二十数年間のイメージトレーニングが功を奏したのでしょう。
ラケットはあのころに一世を風靡した金属のフレームの ウイルソンのT5000というモデルで、 ガットも張り替えていないし、今のラケットよりもひとまわり小さく、しかも重たいという しろものなので、これも少々恥ずかしく、新しいラケットを買おうか買うまいか迷っています。
子供や家内が一緒にするのなら、投資してもいいと思うのですが、私一人の楽しみで、 いまさら高いラケットを買ってもなぁ。シューズもウエアもバッグも欲しいといえば欲しいし、 何かしようと思うとそれなりに初期投資がいるところがツライところです。

(5)さて

先週は取締役のヒアリングがあったので、一日中、資料を作っていた日もあり、 結構疲れました。
「パパーノさん、疲れてますね。ピリピリしてますよ、スマイル、スマイル。」
「そうなんだ、疲れているんだ、いつ倒れてもおかしくない。」
「ほんとですか、大丈夫ですか?」
「いやね、誰でも、いつ倒れてもおかしくないんだぜ。」
「そんなことはないでしょう。」
「君たちは単純に、次の瞬間に今のまま立っていると信じているだろう?でも、 そんな保障はどこにもないんだぜ。ただ単純にこれまで急に倒れたことがないから これからも倒れない、と思っているだけさ。今、君の見えないところで、 何かが起こっているかもしれないのだよ。(注1)」
そうなのです。この夏は、思わぬ人が病気で倒れたり、家族のように近しい方が亡くなったり、 私自身も、立場が変わって半年たち、悩みに悩んで、そう、今年は去年から続く試練の年、 何かを変えていこう、と改めて決心した夏でした。
食欲の秋、読書の秋、ヒアリングの秋、事業計画の秋、おっと、違った、スポーツの秋、 すばらしい実りの秋が待っている、かな。


それにしても、マラソンの中継って不思議だと思いませんか?走る選手を淡々と正面か横からか 写し続けて2時間半、それでもついついずっと見てしまいますよね。ハプニングなんてほとんどないのに、 と思っていたらアテネの男子マラソンでは侵入者がトップ走者を妨害、実はテレビはついて いたのですが、居眠りしてしまってリアルタイムには見れなかったんです。
残念。

人は見ることのできるものしか見ることはできない

という、単純な事実を忘れないように。
ロシアの学校占拠事件は恐ろしいことになりました。心が痛みます。
左胸に喪章をつけて全米オープン3回戦 を戦ったマリア・シャラポワ、負けたそうですが、 「ロシアで起こったことに比べたら、わたしの負けなんて小さなこと。」
イチロー5打数5安打、台風18号、そしてアメリカではハリケーン「フランシス」・・・・と、 おお、地震だ。結構長く揺れています。
祈りましょう。


4コママンガ<ハムとラン> とキャラのページ
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注1)実際

十年、二十年のスパンで考えれば、いつ倒れてもおかしくありません。
「今まで黙っていたけど、俺、すぐに死にそうなんだ。」
「へぇ、そうですか?」
「だから、さ、こういうときは、いつごろ死にそうなんですか、って訊いてほしいんだ。」
「んじゃ、いつ死にそうなんですか?どうせ、西暦2100年には死んでいる、って言いたいんでしょう?」
「う・・・。」
「まったく、ワンパターンなんだから。」