パパーノなんなんでしょう

No.50
2004/ 9/ 19

Who knows my secret broken bone?
(Paul Simon, "Nobody")

今回のなんなんでしょうは、
ウエちゃんのナニワタクシー日記
です。


Are you going with me?

(1)ついに

私の見ているプロジェクトが要注意プロジェクトとして位置づけられ、 毎月のヒアリングが実施されることが決まったそうです。ヒアリングとは以前にも書きましたが、 語学の研修ではなく、やんごとなき上位マネジメントによる事情聴取です。
状況がわからんから説明してくれ、と言われて説明すると「それはエライこっちゃ」といくつか 宿題が出て、毎月ヒアリングをするようになり、進捗が思わしくないと「さらに細かく管理せなアカン」 ということで毎週になり、そのうち、「毎日報告せえ」、と怒られ、そのうちに、
「毎日報告をもらっても、進んでいるのかいないのか、サッパリわからんからもうええわ」
ということで結局ウヤムヤになる、というのが定番です。
それにしても、冒険旧所長、違った、某研究所長も、某参事も、「この間センター長に ムチャクチャ怒られたんですよ。」 と、いつも嬉しそうに話をしていました。
「ええ?確かに僕らのテーマは遅れていますけど、精一杯やってもこれです。 怒られるスジアイはありませんよ。」
「その点は、ちゃんと説明したし、理解してはもらいました。」
「じゃぁ、なんで怒られたんですか?設備の導入が遅れているのだって、 なんだかんだ言ってイチャモンつける上が悪いんですよ。」
「リスクをあらかじめちゃんと考慮して、計画と差異が発生したなら、 定量的に評価して、人が必要ならもっと人を投入するなり、 金で解決できるところがあるなら金を使うなり、どんどんやれ って怒られたんですよ。 だから、その設備の導入の件、至急進めてください。今のうちです。」
「は・・あ。」

(2)そんな中

私の周囲で体調を崩したり、精神的に参って欝になってしまった人が続出しているのですが、 みなさん、健康第一ですから注意してください。
いろいろ調べてみたのですが、やっぱり、マジメなガンバルマンはかかりやすいらしいです。 そして、不平、不満や、自分の悩みを人になかなか話せない人、例えば、プライドが高いとか、 友達が少ないとか、そんな人はかかりやすいということです。思い当たる人は注意しましょう、 と言っても、思い当たった人については心配ありません。自分はそんなことはない、と思っている 人に限って危ないところがあります。
サザエさん症候群」というのがあるそうです。日曜日、夕食を食べながらサザエさんを見ている と、「あ〜、明日会社かぁ」と暗くなってしまう、そんな症状が鬱の始まりらしいです。
朝刊シンドローム」というのも聞きました。朝になると起きて新聞をとってきて読みながら朝食を 食べる、そんな半ば習慣になっていることさえ、やる気がしなくてできなくなってしまう、 そんな症状です。
誰でも思い当たるフシはあると思います。気持ちには波があるし、相手や立場、そのときの 状況によって変わると思うのですが、その落ち込んだ状態が落ち込んだまま、続いてしまうのが いけないのだそうです。
スポーツをして体を動かして汗を流す、人に話す、それが出来ない人は日記を書く、ブログ をする、ホームページを 作る、などが 効果的だそうです。
ということで、最近、このコラムで強調しているように、技術者たるもの、 ひごろから体を動かすことを心がけ、 休日はスポーツで汗を流しましょう。

(3)そんなわけで

この土日も 壁打ちでテニスの練習をしました(注1)。2面分のスペースがあり、4〜6人が 同時に練習できます。朝9時くらいに行くと、たいてい、先客は2,3人くらいなので、 待たずにすみます。今日は、子連れの女性を相手にコーチをしている、 ものすごく上手いおじいさんがいました。
私は60分ほどの練習のうち10分から15分ほど、サーブの練習をしたのですが、 トスを高くあげて、全身の力を込めて打ち込んでも、威力のない球がひょろひょろと壁に向かって行き、 しかも、トスの位置が安定しないため、アッチ行ったりコッチ行ったりしているのに、 その人は軽くトスを上げ、小さなバックスイングで上から打ち込むとすごいスピードボールが正確に 繰り出されます。
私が練習を終え、ベンチで休んでいると、その人が声をかけてきました。
「懐かしいラケットを使ってますね。価値ある骨董品やね。」
「ええ、やっぱり昔からやっている人は知っていますね。23年前か24年前のラケットですよ。」
いろいろ話を伺っていると、もう、40年もテニスをしていて、京都大会で2,3度優勝したことがある そうです。しかも、お互いすぐ近所に住んでいることが判明し、また、びっくり。
それにしてもまだ暑いので、汗の量はたいしたものです。着ていたTシャツを絞ると256リットルほどの 汗がアスファルトの地面に落ちます。帰ってシャワーを浴びて体重計に乗ると64kgと、ついに、 65kgを切っていることがわかりました。こりゃすごい、すばらしい、と思い、いい気分で昼食からビールを飲み、 夕食を食べ、その後、ビールを2、3本飲んで体重計にのったところ、67kgまで増加していました。
ふむ、そりゃ、質量保存の法則、しかたないやね。

(4)さて、話は変わりますが。

9月11日の朝日夕刊を見ていたら、「科学してますか?」という連載のインタビュー記事で、 水野麗奈さんが写真いりで載っていました。これまで私が見た写真で 一番美人に写っていると思い、さっそくスクラップしておきました。 私は、初代おけいはんの水野さんは結構好きだった (No.23 晩秋)ので、 その後を注目していたのですが、最近、ほとんど見ることがありません。
この間、ネットで情報を検索していたら、ウエさんというタクシーの運転手さんの ブログを見つけ、面白いので読みふけってしまいました。水野麗奈さんの所属事務所の アンクルの社長の友人らしいです。 この人は本も書いているようですが、 どうも客待ちの間に本を大量に読みまくっているようで、 中身も知的だし、文章も面白い。お勧めです。
最近、手軽さと情報の密度、コメントだけでなく、トラックバックなど の相互交流ができるという理由だと思うのですが、ほんとにブログが流行っているようで、 近鉄買収を言い出したライブドアのブログも最近、とくに重たくっていけません。
もし、ライブドアがプロ球団を作ったら、選手全員にブログを持たせて、毎日更新を 義務づけるかもしれない、って、同じ研究所のナイスガイの若手技術者が 言っていました。なるほど。

(5)さて

あっと思うような人がブログをやっていてびっくりするようなことも多いのですが、 ブログの特徴は、多くの人が実名(あるいは、芸名をそのまま)で 顔写真やプロフィールまで載せて開いていることでしょう。これまでのインターネット社会は 匿名性が最大の特徴であり、自分の社会的な立場や、年齢、性別、 そういったことをすべて離れたところで、半ばてんで勝手に情報を発信し、情報を交換する ことが、これまでにない情報空間を作り出していたわけですが、ブログはちょっと違います。 確かに、匿名でやっているページも散見されますが、本場アメリカでは匿名のほうが珍しい とも聞いています。
個人が個人として、責任を持って情報を発信して交換する、つまり、一般の実社会と 同じような社会がインターネットの中に作られつつあるのです。 マスメディアでもなく2チャンネルでもないブログ、いったいどう発展していくか、楽しみです。
ただね、ブログにちょっかいを出し始めてから、とみにスパムメールが増えました。
大概は面白くもなんともないものなのですが、少し スパムについて紹介しておきました。


さて、来週のヒアリングでは、「パパーノさんは定量的でなく感覚でものを言うから、 プロジェクトが進まないんですよ」と怒られるに決まっています。 定量的に言ってリソースが足りません。で、怒られついでに少しばかり定量的に決裁を頂こうかな と思っていたりして。
そんなわけで、最近のマイブームは「定量的」です。

飲んだビールは五万本

ってね。いや、クレージーキャッツの歌 「五万節」 (注意!音が出ます。)ですわ。
どうやら、この秋も、上を向いて歩いていても涙があふれてこぼれてしまう、そんな日が続きそうです。


4コママンガ<ハムとラン> とキャラのページ
(c)Shimamura,T
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注1)写真に写っている人は

無関係な人ばかりです。