パパーノなんなんでしょう

No.54
2004/11/20

When you got nothing, you got nothing to lose.
You're invisible now, you got no secrets to conceal.
(Bob Dylan, "Like a Rolling Stone")

今回のなんなんでしょうは、
N.Hirai's Homepage
です。


グルマンで行こう・飛行機編

(1)最近

隣の高周波回路関連の研究所の所長が、ドクターストップがかかって、これ以上夜中に仕事をするのは まかりならん、となったそうです。
「パパーノ君、申し訳ないけど週報は木曜日中に出してくれないかな。 センター長に出す週報を金曜日の昼中に出さないといけなくなったんですよ。」
規則では、本来、私は木曜日中に出さないといけないのですが、さぼって金曜日の夜中に 出したりするものですから、注意されてしまったのです。
確かにね、夜中の3時に週報を出す私も私ですが、明け方の5時に所長から週報が出ているのを 土曜日の朝に見ると、やっぱり上には上がいる、とびっくりします。不眠は鬱の始まり、ということで、 みなさんも気をつけてください。
「それから、これも申し訳ないんだけど、トピックスも毎回書いてくれないかな。」
本来、これも毎週書かなければいけないのです。 トピックスは英語版も書く必要があるので面倒で、 「うん、今回も経営陣が興味を持つような内容はないな、 技術的な進捗だけだ。」とひとりごちて、週報の最後のセクションに 「今週はトピックスはございません」と書いて知らん顔していたのですが、仕方ありません。
今週から、毎週1024ページにわたる技術開発の記録のうちのほんの一部を記した週報に、プラス、 トピックスをつけることにしました。−いつまで続くやら。
若手の技術者のみなさん、書く力は大事です。なるべく、日頃から 論文や特許や、技術開発の日頃のまとめや、ホームページなど、書いて書いて書きまくり、 書く力を身につけましょう。

(2)さて、一ヶ月も前の話ですが

この間のドイツ出張のまとめの続き3回目で最終回です。
空港で、ひまつぶしの「プレジデント」を買ってジャンボジェットに乗り込み、 朝10時半に飛行機が飛び立ちました。水平飛行に移ると すぐに飲み物が出ます。ビールはハイネケンしかない、ということで、 ここはハイネケンを頼みました。すぐに昼食です。ポークかチキンか、 と訊いています。私はチキンを選びました。となりの人が「ポーク」 を選んだのでチラっと見てみると、なんとカツどんでした。チキンは 胸肉の焼いたものにデミグラスソースをかけたもので、ジャガイモと 少しの野菜が添えられています。
シャンパンやスパークリングワインがないということなので、赤ワインを頼みました。 不味くはないのですが、 なんと、Dona Dominga 2002 というチリ産ワインです。オランダにワインはないのか。食事を終えて、 さらにビールを一本頼むと、なかなか、持ってこない。
思い起こしてみればルフトハンザは1つのワゴンに2人の割合でサービスしていたのですが、 KLMは一人です。忙しすぎて、どこの誰が何を頼んだのか忘れてしまうようで、 持ってきても、すぐに私のところにやってきません。手をあげて合図してようやく 持ってきました。

(3)飲むだけ飲んで、

すぐに寝てしまいます。前日の晩に準備やらなにやらで、 寝ていませんから、ぐっすり眠れます。途中、ふっと何かの気配で 目が覚めたら、オヤツでしょうかね、「カップヌードルかアイスクリームかどっちがいい」 と訊かれましたが、最初、あまりに唐突でヌードルという言葉が認識できなかったのですが、 それにしても、なんという選択肢でしょう。しかも、お湯を入れた状態で持ってきていました。 2回目の昼食は選択の余地がなく、なんと、焼きソバです。サラダがついていますが、 日本製のドレッシング。カンヅメのフルーツとマリービスケット。むー。つまらん。 しかも、もう一本ビールをくれ、と言ったら売れ切れだそうです。 なんと、サービスが悪い。
運賃を下げて機内食は新幹線のように別の業者を入れて機内で販売したほうが いいんじゃないかと思います。
アムステルダムからミュンヘンまでの乗り継ぎ便の搭乗ゲートは一階にありました。不思議に思っていたら、 バスがきて、飛行機まで空港内をバスで移動です。しかも、乗る人数が少ない。 プロペラ機が並んでいるところで止まったので、プロペラ機初体験か、と思ったら、 フォッカー70という双発の小さいジェット機でした。機内食は茶色のがま口型のパンのサンドイッチ とヨーグルトでした。やっぱりパンは美味しい。ビールはまたしてもハイネケン。ハイネケンも好きで良く飲みますが、 いろんなビールを飲もうと気合がはいっていますから、どうしても少々がっかりしてしまいます。

(4)帰りの関西空港行き

飛行機では、私がKLMの悪口ばかり言っているのが聞こえたのか、 なんとワールドビジネスクラスにしてくれました。追加料金なしで。
席はゆったりしていてゆっくり体を伸ばして寝ることができるし、まったくもって快適でした。 でもね、食事は同じような内容なんですよ。最初の昼食は、パスタを選んだのですが、 なぜか、茶そばもついています。が、出汁がついていません。そのまま食べろというのか。
ふと、隣の人を見ると この人も、茶そばの椀を手に持ってしかめ面をしています。小さな布の袋を提げた茶系の地味なジャケットを 着た、眼光は鋭いけれども、ビジネスマンとも観光客とも違う雰囲気の小柄だけど 骨太でがっちりした40代半ばくらいの男性です。やおら、袋の中から、街の八百屋で買ってきたような 洋ナシを取り出し、ナイフでくるくると皮を剥き食べ始めます。
なるほど、そういう手もあったか。
日本に到着2時間くらい前に出る朝食も「ノー、サンキュー」で、 袋からアボガドを取り出し、ボールペンの先っちょで、器用に、皮に切れ目を入れて二つに割って 食べてました。
なるほどね。観光やグルメの旅行じゃないんだから(いや、本当ですよ、ビジネストリップですよ) そんなでいいですよね。
ここで提案なんですけど、席だけ間隔をもっと広くとってくれて、 余計で中途半端なサービスはやめにしたビジネスマン用のクラス(値段はエコノミーで)を 作ってくれるといいのですけどね。

(5)ところで

朝日新聞の土曜版be(buisinessとentertainmentの2部あります) は面白いので楽しみにしているのですが、11月20日版ではライブドアの 堀江貴文社長が登場しています。「カネで買えないものなど あるわけない」というタイトルですが、確かに、この人の 言葉は面白い。(注1) プロ野球の参入はうまくいきませんでしたが、高崎競馬や高知競馬の支援を表明したり、 会計ソフト会社を買収したり、とまだまだ話題にことかきません。
記事では、堀江氏のことをこう書いています。
「暇をみつけてはジムに通い、おいしい物をどんどん食べる。仕事でも同じ。 手がける事業が多すぎて消化不良で苦しんだりするような胃袋の持ち主ではない。」
金さえもうかればなんでもいい、という人もいてもいいですけどね。そういえば、ホークスを買収したり、日本テレコムを買収したり、携帯に参入しようとしたり している堀江氏の大先輩もいますけど、たしか、ジャスダックを始めたときの講演で、 「金は、あるところにはいくらでもあります。」と大声で断言していたのをテレビで見た覚えが あります。ただ、孫氏はあまりグルメとかグルマンというイメージはありません。 堀江氏は人のやらないところに注目して展開をしているの対して、どちらかというと、 メジャーなところに仕掛けていく、攻撃的なイメージが強いからでしょう。
ADSLのモデムをスーパーの前で配ったりするような無料サービスのキャンペーンも少しドギツイので、 なんだか、山師な雰囲気も強い。あまり ガツガツといくのもなんだかなぁ、と思います。
自分がナンバーワン、儲かればいい、も結構ですけど、 日本や世界の将来も考えて行動してください。
金持ちなんだから。


さて、本来なら、このページを書いている場合ではありません。 金曜日に提出するはずだった書類がまだ書けていないのです。金曜日中で提出ということは、

月曜の朝イチでいいですよね

という必殺技をまたもや使ってしまい、本当にマズイ状況におかれているのですが、 もうヤケのヤンパチ、ヤイユエヨです。
ちなみに、私のほかに同じ研修を受けているソフトウエア関係の研究所の2名も月曜日提出。
意見を総合すると、状況認識としては、「あったりまえよ。」
また、そこの所長の意見を紹介すれば
「どうせ、早く提出したって主査の人は読んでませんから、当日差し替えだってかまわないくらいですよ。」
きっと私を油断させて陥れようとするワナに違いない。


4コママンガ<ハムとラン> とキャラのページ
(c)Shimamura,T
トップページ  パパーノ Index  メール  hardy@max.hi-ho.ne.jp

注1)ライブドアは

プロ野球参入を表明し一気に有名になった感があります。 結局、後だしジャンケンのように楽天に持っていかれてしまいましたが、 そんな経緯から仙台ではむしろライブドアのほうが人気あるとか。
「もともとリスクゼロの挑戦だったから、選考に漏れても損はなかったし、 すぐに忘れました。」
日本は窮屈では?との質問に対して
「米国に行ったら、自分はワン・オブ・ゼンにすぎないんですよ。日本だから 『変なヤツ。クレージーだ」と言われながらも、オンリー・ワンなんですよ。」
リンドウズの販売権を取得したことに関しても、
「もうかるからですよ。全部リナックスに切り替わったら、うちは ボロもうけじゃないですか。」
評価の仕方が間違っているから、報われないと思っているサラリーマンは多いですよ、との問いに、
「それを逃げだと言っているんですよ。フェアじゃなければフェアな土俵を つくればいいじゃないですか。自分で商売を始めたらものすごくフェアですよ。」
夢は何ですか、との問いに
「ないですね。」さらに、「夢みたいな感傷的なもの、持たなくていいんですよ。」
「自分に能力がないんだったら、努力するか、あきらめるか、はっきりしろよって言いたいですね。」
そういう生き方もありますけど、また、時代も変わるでしょう。

ところで

今回紹介したN.Hirai's HomePageって凄いコンテンツですね。機内食の写真のコレクションなんて 作っている人がいるとは思いませんでした。