パパーノなんなんでしょう

No.57
2005/1/22

Won't you run come see St.Judy's Comet roll across the skies,
And leave a spray of diamonds in its wake
(Paul Simon, "St.Judy's Comet")

今回のなんなんでしょうは、
esa Europian Space Operations Center
です。


宇宙からの視点

(1)一年の計は

元旦にあり、とよく言いますが、気持ちを新たにこの一年の目標を心に誓った 人も多いことでしょう。 特に、昇格候補にあがって試験で苦しんだ人とか、転勤することになった人とか、 大病を患って長期で休んだ人とか、昨年一年間で自分をしっかりと見つめなおす 機会があった人は、心に期するところは人一倍でしょう。
私はこの1月が誕生月なので、なおさら、自分を振り返り見つめ直す意義深い節目の月でもあります。
去年、指導された内容を一言でまとめるならば、「視点を高く持て」ということだったのですが、 なかなか難しいというのが 実感です。どうしても、目の前の緊急課題ばかりに振り回され、そのうちに潜在的な課題が顕在化して 緊急課題に変わっていく、という状態で、どうしても後手後手にまわってしまった一年でした。
そういえば、私は、このホームページでこれまで何べんも、心を入れ替えた、 これから俺は変わってやる、と、はっきりと、あるいはそれとなく、 あるいは弱々しく、あるいは、隠喩的に宣言しているわけですが、なかなか目に見えて 成長できずにいるところが、悲しいところです。
みなさんも、小さいころに何を夢見ていたか、今、自分が本当に何をやりたいのか、 周りの人にどう評価されたいのか、そしてどんな人でありたいのか、振り返って書き出して みましょう。個人、家庭、社会、仕事、といった場面での自分の役割ごとに 整理して、それを元に今年の目標をはっきりと書いてみましょう。
「ピーマンも食べる」

(2)ところで、

年賀状ってどうしてあんなに配達が遅いんでしょうか。普通の郵便なら1日〜2日で 届くところでも、5日程度もかかっていることがあるように思います。
だいたい、なるべく12月25日までに出しましょう、というのもイマイチわかりません。 あらかじめ住所の確認でもするつもりなんでしょうかね。それにしては、 住所不明で帰ってくるのも異様に遅いような気がします。
関係者の方や事情通の方がいたら教えて欲しいものです。
年賀状は出さないという主義の人がいるかと思えば、夏くらいから一枚一枚丁寧に 年賀状を書く人など、年賀状に対する処し方は様々ですが、 今年の我が家は、私が仕事で余裕がなかったこととハムの中学受験が 間近に迫っているおかげで、準備が12月27日までまったくできず、 写真をあわてて撮って何の工夫もなくレイアウトして、 イマイチつまらない年賀状になってしまいました。
反省したので、今年の年末は計画的に工夫して「これぞ年賀状」というものに仕上げよう、 と思いました。
なにはともあれ、昔の友達をなつかしく思い出したり、 家族同士で、この人とはこんなことがあった、あんなことがあった、などと 話あうのも、正月の楽しみです。海外に行ったり、温泉宿に行ったり、 スキーやスノーボードへ行ったり、富士山登山をするわけでもない、 我が家では、配達のバイクの音を、 お節料理を食べながら、あるいは、ゴロゴロしながら、 ワクワクして待っているわけです。
もっとも、今年はハムが中学受験なので、正月特訓で大晦日、元旦から三が日も朝から晩まで、塾へ 行っていて、正月気分は少しだけでした。

(3)そういえば去年の年始は

どんなことを考えていたのだろうと、このホームページを改めて 見直したりしていたのですが、2003年末に イランで大地震がおきていたことを思い出したり、なかなか、 書き続けているだけのことはあるな、と自分自身思うことも多いです。
そういえば、去年の1月に青色LED訴訟 で200億円の支払いを求める判決が出ていたんですね。 あれから1年、今年の1月11日に、約6億円で和解したことが大きく報道されましたが、 その会見で中村修二カリフォルニア大学教授は
「日本の司法制度は腐っている」
とまで言って 怒っていたようです。
「これだけの発明をして6億円。やっぱり日本は文系社会。個人を重んじず、 大企業に『滅私奉公せい』というシステムだ。実力のある理系の人は米国へ来るべきだ」
発明の対価はなかなか公平に評価できそうにありません。さらに売り上げや利益に対する 貢献度となるともっと難しいです。
発明そのものは自分自身が孤立無援状態で 仕上げたのかもしれないけれど、製品にして売って儲かるようにするまでには、いろんな人 が関わっているわけですから、5%が適当かどうかはちょっとわかりませんけど、 あんまり大きな額を要求しすぎているような気もします。
米国に行ったらいいんですかねぇ。

(4)要求も言葉も大リーグ級

だと思っていたら、アストロズのR.クレメンスがこの1月18日までに、 年俸2200万ドル(約22億5000万円)を求めて年俸調停を申請した、 というニュースが目にとまりました。 球団の提示が1350万ドル(約13億8000万円)だそうで、 中村教授には負けますが、やっぱりスケールは大きいですね。
(モタモタこのコラムを書いているうちに1800万ドルで契約が成立したらしいです。 そんなことを考えながらプロ野球選手の年俸を調べてみたら、思わずドラゴンズの コーチ陣の陣容に目が釘付けになり、懐かしさにうるうるしたりして(注1)、 なんだか、整理がつかなかったのですが、損な中、じゃなかった、そんな中で、
「松井秀、スマトラ沖地震に義援金5千万円寄付」
という記事を見つけ、びっくりするやら、感心するやら。 3年32億とも、 10年100億とも 言われる契約金、どうなりますか。

(5)そんな地上での騒ぎをよそに

米国時間で14日に土星の衛星タイタンに 探査機ホイヘンスが着地したそうで、なかなか綺麗な写真を送ってきています。 地球以外で濃密な大気に覆われた唯一の衛星だということで、写真を見ると 海外線や峡谷らしき映像も写っていて、ワクワクします。 ESA-Europian Space Operations Centreのホームページ を見ると、カッシーニ/ホイヘンスの 他にも、火星探査のマーズ・エクスプレスや、彗星を調査するロゼッタなど、 それぞれ、とても充実していて美しい写真や情報が満載です。 さっそく火星の風景をダウンロードしてパソコンの壁紙にしてみました。なかなか かっこいい。
ホイヘンスのページでは、最近報道されている写真のほかにも、 ホイヘンスのマイクがキャッチした音を聞くこともできます。
やっぱりロマンだよなぁ、世の中、金ばっかりじゃないよなぁ。と思ったら。 カッシーニは高さ約7m、幅約4m、重さ約6トンで「NASA最後といわれる 重厚長大な土星探査機」で、15年で約5000人が開発製造に携わり、 総費用は約34億ドルで史上最大の予算が投じられたんですって。
参考資料) (注2注3)


さて、来週は今年度のまとめと来年度の計画についてヒアリングがあります。 経営課題と戦略、具体的なスケジュールと予算と開発人員と期待される経営効果、 定量的に示さなければなりません。でもよく言うじゃないですか、

その効果は計り知れない

まったく、宇宙の研究って効果がよくわからないという人も多いのですが、スペースシャトル 一回打ち上げで600億円、H2ロケットで200億円、開発費用に至っては数千億円はアタリマエ。
開発投資効率は...計り知れない。


4コママンガ<ハムとラン> とキャラのページ
(c)Shimamura,T
トップページ  パパーノ Index  メール  hardy@max.hi-ho.ne.jp

注1)宇野が打撃コーチ

って、何を今更驚いているんだ、と言われそうですが。
わかる人にはわかる、わからない人にはさっぱりわからないこの懐かしさ。高橋三千丈、山田和利、 仁村兄弟、音、川又、長嶋...。しかし、人数多いなぁ。監督含めて22人。 ( ドラゴンズ公式ホームページ) 他のチームは全部7〜9人なので、際立ってます。それにしても他球団のコーチの 陣容を見ても懐かしい面々が揃ってますね。ロッテのヘッドコーチが西村徳文、 この人も、俊足巧打のいい選手でした。

注2)本文で参考資料

としてリンクしたページには、「イタリア人の天文学者ジャン=ドミニク・カッシーニ」 と書いてありますが、見るページによってフランスの天文学者と書いてあったりするので 不思議に思ったら、「イタリア出身のフランスの天文学者」らしいです。 (参考資料−ウィキペディア
また、 日本惑星協会のホームページ によれば、総予算4000億ドルとなっているけど、 多分きっと、4000億円の間違いでしょうね....。なお、 こちらのページ では約30億ドル、約260人の科学者が参画、になっています。
いやいや、まったく役に立たないわけではないですよ。気象衛星やGPS、通信用途など、 軍事以外でも宇宙開発は世の中におおいに役に立っている、と言えます。

注3)34億ドルは

見方によってはとても少ない数字です。例えば 2005年1月18日づけのNIKKEI.NETのNYマーケットウオッチ マネー& マーケットによれば、インテルの第4四半期の決算では、純利益が21億2000万ドルも 出ているということです。念を押せばこれは1/4年で出した純利益です。2004年度の設備投資額が 38億ドル、今年は49〜53億ドルにする計画で、これでも、堅調な決算で投資家にとっては、 まだ不安が残るのだそうです。

注4)最初の段落の

「ピーマンも食べる」はNOVAのテレビコマーシャルです、って、このあたりにでも書いておかないと、 100年後にこのホームページを見たときに、さっぱりわからなくなってますよね。