期が始まり、ゴールデンウイークも過ぎ、5月がすぎ、梅雨が近付いてきました。
この4月から、新しい体制で新たなスタートを切った人も多いことでしょう。
入園、入学、入社、もあれば、転勤、転属、転チーム、転プロジェクトと
心気一転できる人もいれば、「なんで俺が」「なんで急に」「なんであんなところに」と
気が動転して、気持ちの整理がつかない人も多かったことと思います。
正月には「一年の計は元旦にあり」、節分で「鬼は外、福は内」、さらには3月の期末報告の準備で、
すでに3回も心を新たにしながら、さらに、この4月頭に心を入れ替え、5月の連休でリフレッシュして、
今年度の計画をたて上司と面談して有難い言葉をいただき、心機一転するのも年中行事だと思うわけで、
私もこの4月から大胆に心を入れ替えることにし、人間をかえてしまうことにしました。
というか、ある事件(ちょっと書けないのですが)のせいでそんな羽目に陥った、
というのが本当のところだったのですが、やはり、ちょっとテンションを高めすぎて大切なことを
見失っていたことに気づき、ため息まじりに自分をしっかり見直すことにしたのです。
その手始めに、このHPの更新を止めると宣言し、しばらくは自分を見つめ直す期間を設けました。
また、今年度のチャレンジとして、毎日20時半には会社を出る、とコミットしました。
実際にはときには21時半かたまに22時になりましたが、
これまでよりも早く会社を出るようになりました。
「パパーノさんは最近ヘンだ。」
という噂が街に流れ、プロジェクト内に動揺がさざ波にように広がっていますが、なに、もうそろそろ
慣れるでしょう。
読んでいた本はタイムリーな、"The Highest Goal"でした。
これまで私が繰り返し書き、考えてきたことというと、「自分の気持ちとは別に、目的目標を考え、
やるべきことをするべきである。」ということであり、これは、この2年のあいだに悩み苦しんだなかで
体得した自分の行動指針になっていたわけです。また、「リーダーは、みんながやりたくないことや一番苦しいことを
率先してやるべきである。」ということも実践してきたつもりです。そして、いろんなことを
すべてキリキリ舞いしながらこなすことで、自分はこれだけのことをバランスとりながらやっているのだ、と感じ、
むしろキリキリ舞いすることで自分が高級な人間になった気がして喜んでいました。
しかし、自分が一番大事にしようと思っていたことはなんだったのでしょうか。それは、
私の家族だったのではないでしょうか。正直に告白すると、余裕がなく、家族のことを振り返る時間が
かなり短くなっていたことは間違いありません。
家族のために仕事をしてきたつもりが、
本末転倒になっていることに気がつかないでいたのです。部下には自分の夢と自分の気持ちを大切にしろ、
と言いながら、私がこれではまったく説得力がない。
そんな簡単なことに気がつかず、上手くやっているつもりでいて有頂天になっていた私が、
別の側面で見れば、自分の一番大切にしたいものをないがしろにしてきたかと思うとまったく恥ずかしい限りです。
忙しくしている=よくやっている、という単純な錯覚があったように思います。
解き明かしているのは、厳しくツラくタフな状況を、いかにして、充実して前向きでクリエイティブな取り組みに
するための、考え方や行動指針です。充実した人生を送るためには、
自分が一番愛していること、自分にとって価値があると考えることに集中して、自分の究極の目標を見つけて
それに向かってわき目をふらず生きましょう、ということなのです。
自分自身のやりたいこと、目標、なりたい自分、愛していること、愛している人、普段にむしろ
忘れがちなそういうことに気づくための練習がいろいろ提案してあります。
例えば、先週に起こった出来事で一番自分が充実していたこと、自分が大事に思ったこと、
感動したことを思い出し、なぜ、そんなふうに感じたのか、一言で表せるまで自分に問いかける。
また、一週間、自分の好きなことを自分の時間でしてみよう、というのもあります。
するのかしないのか、それとも先に延ばすのか、場面場面で直感で判断して行動してみよう、
というのもあります。悩めるマネージャ、リーダーは是非じっくりと読んで欲しいと思います。
Tao、とか、Buddha、とかZen、などがあちこちに引き合いに出され、そしてやはりアメリカ、God
の存在が常に意識されていることが感じられ、ちょっとアヤシイ気もするのですが、
そのあたりもアメリカの文化や考え方を表しているようで興味深く面白く読み終えました。
スタンフォード大学のクリエイティヴィティ・コースの内容を本にしたものだということですが、
これからの人生の中で特に思い出深い一冊になりそうです。
そのHighest Goalも予定通り読んでしまったので、今年5冊目の洋書は
"Negotiate to Win" (Jim Thomas, HarperCollins Publishers, 2005)です。これは、勝つための交渉術、とでもいうのでしょうか、
交渉を成功裡に終わらせるための21のルールが書かれています。日本人は、Noと言えないのがダメ、
YesかNoかはっきり言わないからマズイ、だからいつも向こうのペースで、外国人に対してうまく主張できない、
と我々は思っているのですが、この本によれば、アメリカ人が世界で一番交渉ベタで、日本は
交渉が世界で一番上手いほうだ、と書いてあります。とにかくNoと決して言わないのが、すばらしい。
かならず、Yesという、そして、if(ただし)がつく。NoとYesの差はifの重さなのである、と書いてあります。
つまりは、多くのアメリカ人が苦手とすることが本になるのであって、なんでもかんでも、向こうの本だからと
有難がって読むのはヘンなのですが、欧米人はうまくエッセンスを抜き出して体系化するのが上手いと思います。
ですから、文化や考え方が異なっていても自分の考えを整理するきっかけにもなります。
口語表現が多様されているので軽めなのですが、かえって読みにくかったりして、一日5ページがいいところか、
7月15日に読了予定なのです。これを読み終われば、ドイツの関係先の技術者とも対等に交渉に望めるはず(注1)。
ハムが学校、クラブと大忙しで、とくに大型レジャーを入れることはありませんでした。 それでも、5日に大阪見物に行ってきました。毎日、大阪の会社に通っていながら、 大阪見物もないものだ、と思わないでもないのですが、関ジャニ∞(かんじゃにエイトと読みます)の大ファンの ハムのリクエストだったのです。「大阪ロマネスク」、「好きやねん、大阪」、「FTO」(=Funky Town Osaka)など、 大阪がテーマの曲が多いのです(注2)。大阪城ホールは彼らの今回のツアーでの皮切りで、 とにかく外から見るだけでも、と訪れ、グッズを買って写真をとってそれだけでもハムは大喜び。 次に梅田の空中庭園、通天閣、心斎橋、アメリカ村、道頓堀戎橋、なんば、とかなりの強行軍でしたが、幸いいい天気で、夜遅くまで楽しみました。
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空中庭園からの風景 | 実は通天閣に 行ったのは始めて |
ついこの間、ドイツからエライ方がお越しになり、一日缶詰で打ち合わせをしました。
だいぶ英語を勉強しているつもりでも、スピーチも聞き取りもまだまだだと思い知らされました。
「ああで、こうで、こういうことも考えられて、そのうえこうこうこうなるので、他にもこんなことを考えられると
思うのだけれど、だからこいつはどう思う?」
一生懸命聞いているうちに最初言っていたことはなんだったっけと分からなくなったり、途中、あれ?この単語の意味って
なんだったっけ、とひっかっかると、その後がさっぱり分からなくなったり大変です。
こちらの昼間は向こうの深夜、夕方になれば、完全徹夜で起きていたようになるわけです。そこで発見してしまいました。
ドイツ人も目にクマができる
3人のうちの一人は、「jet lagはどうだ?」と訊いたところ、「大丈夫、長い一日、というだけだから」と答えてくれました。そのB氏だけは、目にクマどころか、最後まで元気たっぷりでしたけど。
ミーティングの終わり、
B氏の挨拶は感動的な熱いメッセージだったのですが、ちょいと長かった。こちらは、というと、うんうん、と合間に
頷きながら聞き取るのに精一杯で、答えは、ちょっとはにかみ笑いを浮かべながら「サ、サ、サ、サンキュー」と
言うのが精一杯でした。
目指そう、ワールド・クラス・ネゴシエータ。確かな合意形成。
はばぐったいむ、ばばい。
4コママンガ<ハムとラン> とキャラのページ (c)Shimamura,T |
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hardy@max.hi-ho.ne.jp |
注1)さらにこの後
この打ち合わせを受けてドイツへ出張で行ってきました。そこでさらに意思あわせの難しさを感じさせられました。 そのときの話はまた今度。
注2)今度の新曲は
その名も「大阪おばちゃんロック」。
「やんやんやんやん、いいなや!ヨソはヨソ、ウチはウチ!はよ、寝!」
という衝撃的な一言から始まる素晴らしい曲です。まったく、しょっちゅう聞かされているから
覚えてしまう。
まぁ、キャッチーで覚えやすいいい曲が揃っていますよ、さすがにジャニーズは。