パパーノなんなんでしょう

No.38
2004/ 4/8

And when I came back to the room,
everybody just seemed to move,
and I turned my amp up loud and I began to play.
And it was late in the evening,
and I blew that room away.
(Paul Simon, "Late in the Evening")

今回のなんなんでしょうは、
伝説のプレーヤー・落合博満
です。


臨機応変でいこう

(1)ついに

2004年度の上期がスタートしました。ということは、1年前に続いて、ロードマップをネタに して面白おかしいことをあれやこれや書けるといういうことは想像にかたくありません (No.11 一寸先は闇)。 他人の書いた(いや、書けなかったというべきか)ロードマップは無かったことにして、 今後、未来永劫勝っていくための戦略を2週間で君が立てろ、と言われたって困りますよね。 これまで何年も、ひょっとすると10年以上も、誰にも立てることのできなかった 次世代の戦略をどうしたらいいのか悩むばっかりです。
しかし、確かにそれをもとに、今年度のやることを決める必要もあれば、先をにらんだ 人材育成の方針などを決める必要もあるわけで、いい加減にはできません。

パタン1:
「未来は現在の延長にあるから、われわれの強みを生かすには 現在の○○デバイスを機軸に戦うべきです。」
「本当に○○デバイスに集中していいのか。近い将来、別の技術が本流になったりしないか?」
パタン2:
「△△技術は現在はマイナーですが、将来は本流になるはずなので、経営資源を 集中してこれに特化するべきです。」
「本当に△△技術が本流になるのか?現在の○○デバイスは捨てるのか?」
パタン3:
「当面は○○デバイスを機軸に、△△技術についてはフィジビリティからスタートし、 様子を見ながら先の戦略はブラッシュアップして動的に対応していくべきです。」
「少ないリソースの中で集中特化しなくてもよいのか。むしろどちらかに 絞って開発を進めるべきではないのか?」

まぁ、どうとでも言ってください。それが判っていれば、もうやってますって。

(2)そんなこんなで

そんなロードマップを描かなければならない立場になってしまったのですが、 いつでも、パソコンを持って仕事をできるようにしておけ、ということで 新らしくノートパソコンを支給されました。しかも、 会社のイントラネットに接続するためのキットも与えられ、 これをインストールすると、インターネットに接続できる環境であれば、 いつでもどこでも仕事ができるようになってしまったのです。
このノートパソコンはとても軽いのが特徴で、CPUパワーが少し物足りないのが 残念なのですが、なにしろ電池が長持ちするところが最高です。 この3〜5年のうちにすばらしい進歩をしたことを実感しています。
おかげで通勤時間も、出張の移動時間も、喫茶店で一息つくときも 常に仕事モードになってしまいました。
家から会社のイントラネットに接続すると、まずメールのチェック、 いくつかのメールに返事を出して、会議室の予約システムで予約をし、 整理中のデータを見直し、新たにインターネット上から仕入れたマーケット情報を 放り込み、おっと、このことはメンバーに配信しといたほうがいいな、 そういえば、そのためにはあのデータを見直しておかなければ、 そうそう、気になるあの女性にラブレターも書かないと、 といった具合に、家のリビングの一角が会社のオフィスのようになってしまう わけなのです。ある朝など、本当に「今日は会社に行かなくてもいいんじゃないか」 と思いました。カメラをパソコンにつければ、会議も可能だしなぁ。

(3)ところで

私の家はあまりに狭いので、書斎などはなく、リビングダイニングキッチン に置いた大きなテーブルの一角にノートパソコンを置いて、 ランちゃんをひざの上にだっこしながら、 仕事したり、ネットサーフィンをしたり、ホームページのメンテをしたり、 しています。決してベストな環境ではないのですが、 ビールを飲んで野球中継を見ながら仕事をできるという点では、 世の中(=市場)の動きを感じつつロードマップを描くことができる わけで、メリットがないといえないこともありません。

そんなこんなでプロ野球も開幕しましたが、マリーンズが4連勝、年ぶりの首位ということで、 うれしい限りです。バレンタイン監督がファンやフロントからのラブコールを 受けて復帰し、新しい風が吹いています。山本前監督も悪くはなかったのですが、 少し長く続いてマンネリ感があったのは否めません。 楽しく野球をするという命題、目的は勝つことという命題を、両立させる マネジメント、今シーズンの最後まで続くでしょうか?楽しみです。
また、落合新監督のドラゴンズも開幕から好調です。落合の魅力については前にも 書いたので、そちらを是非読んでほしいと思います (No.16 秋)。 こちらはコーチの経験もなく いきなり監督だし、選手時代に実績があると、監督としてはなかなかいい成績 を残せないことが多いので、マイナス要素も多いのですが、なにかやってくれそうな予感です。
名選手必ずしも名監督ならず、という格言がありますが、実際、超一流の選手は、 なぜ、一般の選手が自分のように努力できないのか、自分のようにプレッシャーを 糧にできないのか、自分のようにチャンスをものにできないのか、自分のように 我を通すことができないのか、理解できないことが多いのではないでしょうか。 一人か二人の超一流と多くの一流から二流の選手を使いこなして、 ファンの罵声や歓声を浴び、親会社からは追求され利用され、 新聞には勝手なことを書きたてられ、好調なときも 不調なときも、冷静に、シーズン通して一試合一試合勝つことを考えていく、 う〜ん、やっぱり監督って凄い仕事ですね。
落合は、ちょっと違った器だから、監督としても新しい伝説を 作っていってくれるんじゃないか、と思っています。
私もがんばろう。

(4)そういえば

阪神の星野が缶コーヒーのコマーシャルで、部下を叱咤激励する 演技を見せていますが、確かにイメージがぴったりです。星野のような 上司だったらいいな、と思っている方も多いのではないでしょうか。
岡田新監督は少しやりにくいでしょうね。最初、私は岡田なんて、 ひょっとこみたいな顔で、いかにも、負け慣れしてして なおかつ人気に胡坐をかいている阪神OBの代表のような気がして、あまり 気にもかけていませんでした。でも、最近、インタビューを読んでいると 雄弁ではありませんが、結構知的な感じで応援したい気持ちが 沸いてきました。考えてみれば、選手時代は掛布の後ろにいつもいて、今度も星野の後任、 フロントは
「去年優勝したんだし、また、10年くらいはAクラスで十分、Bクラス だって構わないくらいだ、 だって客はいつでもいっぱい入っているし、優勝なんかされた日には、 年棒は上げないかんし、優勝旅行もさせないかんし、選手も監督も増長するし、 そこそこやってりゃ、もうええよ。」
なんて感じだし (事実じゃないと思いますけど)、そんな逆境に挑戦する岡田監督、 やっぱりがんばってほしいものです。

(5)リーダー論は

さておき、私は、冷静沈着、人並みはずれた理解力、 少々のことでは潰れないタフな体と精神、と 冷たく言い放つ関東弁、と怪しい言動、とボケとズッコケ、 アル中ハイマー馬耳東風で鳴らしている つもりです。
理解力という点では、 誰の意見をきいても、それなりに納得してしまうので、 その場で自分の意見を上手く主張できない、と いう問題点があり、さらには、ああ言われればこう言う、 こう言われればああ言う、というのもポリシーがなく、 イマイチ不評です。
その時その時の状況や自分たちの置かれているポジション を客観的に理解し、それに応じて方針をコロコロ変えると、 アイツは節操がない、とか、 信念が足りないと言われたりして、少々悩むところでもある のですが、ある素敵な後輩社員が
「そういうのは、臨機応変っていうんですよ。」
と新たな観点を導入してくれました。
臨機応変、臨機応変、うん、いい響きだ、気に入ったよ。


今年度のプロジェクト運営方針の発表会では、 順番が遅いほうだったので、待っている間に喉もかわくし、腹も減るし、 で、最初はかなり声が震えました。話はじめてすぐに、しんと静まり返って、みんな真剣に 聞いてくれていた様子だったので嬉しかったです。
声量を抑えて冷静にクールにキメたつもりだったのですが、 なんだか元気ないなぁ、と受け取られたようで、少し残念。
他に、なんで、ギャグが入っていないんですか?とか、

最近、めっきり白髪が増えましたね

という意見も聞いたのですが、私のキャラからいって、
あくまで真剣、静かな熱意を感じてほしかったので
ギャグなんて入る余地ありませんよ。


4コママンガ<ハムとラン> とキャラのページ
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