パパーノなんなんでしょう

No.67
2005/ 8/14

Though I know that evenin's empire has returned into sand,
Vanished from my hand,
Left me blindly here to stand but still not sleeping.
(Bob Dylan, Mr. Tambourine Man)

今回のなんなんでしょうは、
酔芙蓉
です。


リフレッシュあれこれ

(1)私は機会を見つけて

若手のメンバーに伝説を話すことにしています。私自身が、昔、開発した数々の製品について あんなことがあった、こんなことがあった、とエピソードや反省、学んだこと、そして現在との つながりについて経験談を話します。チームや研究所には轢死、じゃない、歴史があり、 過去があって現在があるからなのです。 過去は関係ない、現在儲かる仕事さえすればよい、という極端な意見もありますが、 その組織が自分たちの強みを生かして儲かる仕事をしようと思ったら、組織の歴史を無視する ことは多くの場合損になります。儲かる分野があったとして、素人が手を出してすぐに うまく行くほど世の中甘くはありません(注1)。
また、組織をまとめあげ、モチベーションを高く持ってもらうためにも、伝説は強力な ツールです。
「あまり困ったので、連休の間、独力でプログラムを作ってなんとかしたのさ。ちょうど最終日に 出来上がってさ、うまく動いたので感動したぜ。」
「へぇ。凄いですね。」
「いや、何が凄いってさ、その間に、飲んだビールは2ケース、ワインを2本、焼酎1本に、ウオッカも 空けているんだよ。」
「・・・。」
「飲めば飲むほど強くなる。酔拳!」
「・・・。」

何を自慢してるんだか。聞くほうもたまらんよなぁ。

(2)さて

この夏休み、みなさん、リフレッシュできましたか?私は、今年はビール三昧の日々で 頭がフラフラ気味です。いや、いつもビール三昧でフラフラなのですが、 つまり、会社へ行かないだけで普段と変わらない日々だった、ということです。
仕事が気になりながらゴロゴロと過ごし、英語の勉強は辛うじて 予定通り進め、本もいくらかは読んだのですが、どうも、去年の秋に体調を崩してから本調子で ありません。 また、ハムが毎日クラブで午前中から学校へ行くし、ランちゃんは泊まりで連れて行けないし、なかなか 家族そろって旅行に出づらい事情も重なっています。 ま、しょっちゅう心を入れ替え決心し反省もしている私としては、 夏休みだからといってリフレッシュしないといけないわけでもないので、なら、しっかり 仕事でもしてりゃいいのに、どうも億劫で手がでません。
結局、仕事もせず、スポーツもせず、レジャーにも行かず、去年に引き続きパッとしない夏休みでした(注2)。
それでも、楽しみにしていたステラ・アルトワをはじめ新しいビールを10種類以上は飲んだし、 久しぶりにリバティ・エールは飲んだし、まぁいいか。ビールを飲んで リフレッシュだ。
・・・ということは、年がら年中リフレッシュしているということか。なるほど。

(3)リフレッシュといえば

床屋へ行ったのと、歯医者へ行ってきました。歯医者は少したまってきた歯石を掃除してもらう ためです。
実は、数年前まで、歯はガタガタでかなり口臭もひどかったのではないかと思うのですが、 近所に土日も夜8時までやっている歯医者ができたときに、 思い切って門をたたき半年かけてきれいに直してもらったのです。死んで膿がたまっていた 歯を引っこ抜き、悪いところを順番にすべて削って銀をつめて、たまっていた歯石もすべて落としてもらい、 歯茎もすっかりきれいになり、ほんとにすっきりしました。 腕がよく、きれいに落ち着き、今もまったく問題がありません。 歯がよくなると世の中明るくなります。
それ以来、3〜4ヶ月に一度くらい行って、掃除してもらっています。
「どうですか、最近は。痛むところとかありませんか?」
「この間、銀をかぶせてある右の二番目の奥歯がちょっと浮いている感じがしたので、 舌でさわってみたら、外れかけているんですよ。あわてたもんですから、指を突っ込んで抜いてしまいました。 抜く瞬間、凄く痛くて血がかなり出ましてね、でも、よく考えてみると、かぶせてあるのは左側の 奥歯じゃないですか。夢だったんです。」
「・・・・・・・」
などという会話はありませんでした(注3)が、かわいらしい歯科衛生士さんが超音波の破砕機で 手際よく作業してくれて、痛みも出血もなくメンテナンスできます。
歯の表面も磨いてくれてピカピカ。これぞ、リフレッシュです。

(4)今年も

赤山禅院へ行ってきました。修学院離宮の近くにあるのですが、自転車をゆっくり転がして15分くらいで 着きます。真言密教のお寺で神仏混淆の寺、比叡山延暦寺の別院、ということで、どうも私には 理解できない部分も多いのですが、とにかく不動明王やお地蔵さん、弁天様といろんな神様をまつった 社がいくつかある、ひっそりとしたお寺です。まぁ、神様を信じているとか、 神秘現象を信じている、というわけでもなく、悩んでいるときや落ち込んでいるとき、 追い込まれたときになどに、心を落ち着かせて手を合わせるのに、手近で俗世間を離れた 雰囲気がタップリのここはちょうどいいのです。
去年はワラをもすがる思いがあったのですが、まるで私を導くかのように ハンミョウが飛んでは着地し、飛んでは着地し、していました (No.48 やっぱりスポーツ)。 不思議なことに、今年は一匹もいません。去年より成長した私に、もう下を見て道を探すな、という メッセージなのかも知れません。

鳥居の向こうに見える山は比叡山です 俗世間と空間を分けるような
緑に囲まれた門
秋の紅葉のときも綺麗ですが
緑のモミジも美しい
参道を上がっていくと石段があります。
見えているのは本殿
地蔵堂 緑に覆われた池もあります

(5)さて、

私の会社は6日から休みなので10連休です。
うらやましい、という人もいますが、開発は遅らすわけにはいかないのでかえってツライのです。
研究所の中でもお気楽な社員は前後に休みをくっつけて 12連休、そして休み明けに「お腹が痛い」「頭が痛い」「風邪で熱が..」 「祖父の形見の大事な時計が壊れたもので」などとワケのわからない言い訳(注4)をして、13連休、14連休、ええい、そこまでいったら次の土日もくっつけて17連休だ! ってそこまではさすがにいないか(注5)。
そういえば、だいぶ前のことですけど、連休明けの初日、 出勤しなければならないのに忘れていて、昼の2時すぎに 気がつき、慌てて家を出たものの、電話して言い訳しようにも、 遅刻の理由は思いつきません。なにしろ、午前中に連絡をしなかった事実と 整合性の高い言い訳でなければならないのです。体調、親類縁者の不幸、むむむむむ、どれにしても ウソが中尾ミエミエです。今から会社に着いても 4時近くになるよなぁ、どんな顔してオフィスへ入ればいいんだ、でも、このまま連絡もなしに休みにする と無断欠勤になるし、う〜む、困った、という状況になり、しかし、なぜ、 おれは山の手線に乗っているんだろう、おれの会社は大阪の門真じゃないか、 ということは、これから東京駅へ出て新幹線に乗らないといけないのか、 それじゃ、会社に着くのは5時をまわるぞ、どうしたらいいんだ....というところで夢から覚めました。
怖いですね。

最後にこの夏の青空と入道雲をどうぞ。


これでこのホームページも3回目の夏を迎え、おととしの8月9日にアップした「No.13 夏休み」を見直して見ると、なんと、 このときからリバティ・エールが飲みたいと書いてある。 年がら年中決意しているのに、とも書いてある。あいかわらず進歩がないというか、なんというか。

一生懸命苦労して書いているわりに
マンネリ

じゃないか、とも思ったのですが、なぁに、平凡なことの積み上げが大事なんですよ。
一番苦手なことなんですけどね。


4コママンガ<ハムとラン> とキャラのページ
(c)Shimamura,T
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注1)組織を

大きくいれかえて、業種を変えてまで儲かる分野にシフトする手もあります。現有の戦力をリストラし、 その分野のプロを集めればよいのです。そして、管理手法、風土、設備なども 入れ替える。アメリカの会社ではそんなダイナミックな経営をするところもある と聞きますが、ただ、その動きそのものが歴史となりモチベーションとなるので、 どのような組織においても歴史と伝説、そして伝説を語れる人が必要だと思います。

注2)結局

3kgほど体重が増えました。よく食べ、よく飲み、よく飲み、よく飲み、よく飲み、よく眠る。
不摂生の積み重ねですね。休み明けから秋にかけて身を削る思いの仕事が続くので、 ガリガリにやせてしまうかもしれませんけど、それでも、やせない可能性も考慮して、 とりあえず、週末のテニスは再開しようかと考えているところです。

注3)本当に

見た夢です。私の夢はとてもリアルです。

注4)最近

「頭がいい人、悪い人の<言い訳>術」(著:樋口裕一、PHP新書、2005)という本が 売れているらしいのですが、こんな言い訳がたくさん載っているらしいです。 ちらっと聞いたところでは、「こんなことを言っても言い訳にならないかも知れませんが、」 と頭につけるのがコツだと書いてあるらしいです。ばっかじゃなかろうか。

注5)実際に

連休明けに休みがちな人っているんですよ。ビールの飲みすぎでそんなことになるとも 思えないし、どういうことなんですかね。仮にAさんとしておきましょうか。昔の上司は、Aさんの ことを、なにかにつけてよく怒っていました。Aさんは神妙な顔ですぐに口答えをするので、 さらに油を注いでいました。
「月曜日や連休明けに突発で休むのが多いのはどういうわけだ。」
「ええ?そんなことはないはずです。ええ。」
「何い?俺はお前がいつ休んでいるのか、ちゃんとこうやってつけているんだぞ。 見てみろ、月曜か連休明けばかりじゃないか。」
「え?え?何かの間違いです、それは。ええ。」
いえ、いえ、誰が見ても間違いありませんでした。言い訳は上手にしないとね。