What's New で「ビールを飲みながら、だらだらとヒアリング用の資料を作っていたら
こんな時間になってしまいました。」と書きました。
それを読んで私がフラマン語
のヒアリングの資料を作っていると勘違いして、私のことを語学教師だ
と思った人もいたことでしょう。そんなことはありません。
ヒアリングというのは、所長やセンター長など、やんごとなき御方が我々に対して
行う事情聴取のことです。緊急に設定されたヒアリングとなると、たいてい、
開発の進捗が思わしくなく、事業場から
「どないなっとるんや、お前らが
コミットした新製品の売り上げは今期の計画にあがっとるねんぞ!」
という貴重なご意見が研究所長へ伝わり、
「開発の進捗度合いを報告してほしい」ということになり、設定されてしまうのです。
ヒアリング用の資料を作るのに、一週間全員の仕事をとめてパワーポイントで資料を作ったり、
すべての実験を止めて歩留確認ロットを徹夜で流したり、と「○月○日にヒアリングが
あるから」という言葉は絶大な影響を与えます。
ヒアリングの結果、今私達が抱えている課題を
細部にわたって100%理解してくれて、何点かの有効なサジェスチョンをしてくれた
うえで、
「よし、わかった、君たちに全て任せるから全力でやってくれたまえ。
事業部長には私がよく説明しておくから、君たちは何にも心配しなくていい。」
と言ってもらったので、勇気百倍、元気倍増、俺たちやらなきゃ誰がやるってなもんで、
これまで苦しんでいた課題がちょっとした間違いがもとで一挙に解決、歩留まりがあがりゃ、
マインドも上がる、一気に最終特性も他社に勝ち、粘り強くユーザーにアプローチをかけていた
営業も一気呵成に注文をとってきて、もともとの計画の倍の利益を確保できたのです。
・・・なんて夢みたいなことが起こったら、いいよなぁ、ぐっすし。
京都府丹波の鳥インフルエンザは、浅井農産の会長夫妻が自殺したり、
ほんとに大変なことになりましたね。
記者会見では、「事実を話して欲しい」とか「知っていることすべてを
話してほしい」などと責めたてられたようですが、マスコミが自分たちの
社会的役割を認識しているとは思えませんね。
事実といえば、
鶏がインフルエンザにかかったのは天災としかいいようがないこと、
判断のミスで出荷を続けたこと、これについては責められるべきこと、
しかしそれを裁くのは司法の場であること、
事実を話すのはそれほど簡単ではないこと。
不幸中の幸い、日本で、感染して死んだ人はまだ一人もいないのに。
加熱して調理して食べる、手をよく洗う、口移しでエサをやらない、など、
アタリマエのことを守っていれば、危険ではないと
わかっているはず(注1)なのですが。
なぜ、こんなに警戒するかといえば、人間など他の動物の体内で
別のウイルスと交差するなどして、人間同士で感染する突然変異型が発生する
可能性があるから、ですよね。
マスコミはもっと我々が知る必要のあることを正確に
伝える義務があります。どうして、こんなに安く鶏肉や豚肉や牛肉が買えるのか、
どんな飼われかたをしていているのか。どんな病気が実際にあるのか、
どんな病気の可能性があるのか。どんな薬が使われているのか。
そこに、どんなリスクがあるのか。
そしてそのリスクに対してどんな手が打たれているのか。
うん?ヒアリングで訊かれることと同じだぞ?
新聞を見ていたらペイチェック消された記憶
(注意:音が出ます。会社からこっそりアクセスしている人は注意!!)という
映画が広告をはっていました。タイトルからなんとなくピンときて、
よく見てみたら、やっぱり原作はNo.8 ユビキタスネットワーク社会で紹介したPhilip K. Dickでした。
P.K.Dickの小説は、私達が普通に信じて疑わない現実がいかに危ういものか、考えさせられます。
Reality is just a point of view.
誰だって自分の考えが間違っていることを認めたくはありませんよね。
技術者も人の子、その点は一緒です。
でもね、こんな結果が出たら後々大変だから大丈夫と考えておこう、と希望的に考えて実験を進めても、
自然はこちらの希望通りにはなりません。
まずいなぁ、あのとき、「こうすれば大丈夫です」、と言い切ったからなぁ。どうしよう、
いや、ひょっとしたら、実験の仕方がまずいだけで、事実ではないかもしれない、
今、このまま報告したらまずいから、もう少しじっくり調べてからにしよう。
ほらほら、記者会見、じゃなかった、ヒアリングが待ってるよ。
「君はウソをついていたのかね?事実を言ってくれよ事実を。」
「いえ、ウソはついてません。見方を誤っていただけです。」
そういえば、大威張りで、こんなことを言っている人もいたな。
「いや、ウソは報告してないよ、決して。この点は報告してないけどな。」
え?面白おかしく書いているだけですよ、事実を書いているわけでは
ありませんよ、いえ、決して。
CTOって知ってます?いえいえ、私も知らなかったのですけどね、
チーフたまごっちオフィサー、本郷武一氏(バンダイ取締役)です。
(
参考資料)
96年11月に発売されて、入荷即完売の大ブームの後、ブームの終わりが想像以上に早く、
60億円分の在庫がバンダイの経営を一時危うくした、と朝日新聞2004年3月12日朝刊に
載っていました。「たまごっち」の特許について以前触れましたが
(「アイディア募集中」)
結局、知財を十分に押え切れなかったせいか、さんざん類似商品も出回り、
苦しかったのでしょうね。
「たまごっち」は、かまってもらえないと、ぐれてしまったり、うまく育たなかったり、
面倒を上手にみないと、病気で死んでしまったり、なかなか育てるのが大変だったように
記憶しています。自殺はなかったですよね?確か。
そんなことを、ぼんやり考えながら、さらに、新聞を見ていると
病院を出よう!〜ネコの脱出奮闘記
(注意:音が出ます。会社からこっそりアクセスしている人は注意!!)についての記事が載っていました。
心臓の移植手術を待っている方です。コンテンツを読んでいると泣きそうになります。
頑張って欲しいものです。
一生懸命生きようとしている方、それを支援しているたくさんの方がいる一方で、ここ、5年ほどの自殺者は毎年3万人を超えています。年齢別では60才以上が一番多く、毎年1万人以上の
人が自殺しています。
なんで、そんなことになってしまうのだろう。
ウイルスチェックソフトのウイルス定義ファイルが頻繁にアップデートされて
います。新しいウイルスがどんどん発生しているようで、
会社でも、ウイルスが検出され削除されたというメッセージが頻繁にやってきます。
だれでしょうね、添付ファイルが来るとすぐに開いてしまう人は。
そんな中マイクロソフトがOutlookに致命的な欠陥があるということで
アップデートを呼びかけています。
わざとやっているんじゃないか、と思うほどで月刊パッチ、という感じですが、
メーラはOutlookやOutLookExpress以外を使うほうがいいと思います。
実は、私は自宅のマシンではポストペットを使っているのですが、
機能はシンプルだし、ウイルスの心配は少し減るし、
なかなか悪くないですよ。
面倒見が悪くても、「ひみつメカ」の「ふく」君は元気にしています。
ところで、来期からは、
家でも仕事のメールを監視していないと、場合によっては上位マネジメントを
怒らせる、というとんでもないことになってしまうようです。
私を癒してくれるメールをください。
ポスペユーザーの
方はペット大歓迎です。
三寒四温、だいぶ暖かくなってきました。開きかけで迷っていた家の沈丁花も 満開になってきました。2004年3月13日(土)はとても天気がよく暖かく、オフィスの窓を 開けっ放しにして仕事をしていました。他に誰も現れず結構はかどりました。13日も14日も予定は何もないし。
もてなくてよかった
・・・・ぐっすし。どーせどーせ俺なんか・・・・
そうさ、ヒアリングの結果、日曜日も出社さ。これから、連日のようにヒアリングだ。
現実は厳しい、けど、
それほどでもないよ。それが生きるということ、他にはないのさ。
みんな、頑張ろうぜ。
4コママンガ<ハムとラン> とキャラのページ (c)Shimamura,T |
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hardy@max.hi-ho.ne.jp |
注1)何がこわいか
というと、本文にあるように突然変異で人間同士で感染するウイルスに変わる可能性があるからです。
人間にとって危険なインフルエンザウイルスは、中国の雲南省で、鶏保有のウイルスが豚に感染し、
豚保有のウイルスと合わさって
人間にも感染しうるインフルエンザウイルスが出来上がり、これが渡り鳥に感染し、いったん北極の
アザラシに広まってから次の年に日本をはじめとする世界に蔓延するといいます。なので、今年の冬に
アザラシに感染したインフルエンザウイルスを調べ、ワクチンを作って、日本を始めとする世界で
発生するインフルエンザへ対処する、ことになるそうで、なので、今年の冬は○○型の
インフルエンザが流行する、とわかるそうです。